
案件処理を担当者任せにせず、業務標準化と人事評価で改善を継続
売上4,800万円・利益2,500万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
経営支援会社の属人化を減らし、少人数でも利益を伸ばせる組織づくり
「案件が増えるほど、一部の社員だけが忙しくなる」
「担当者によって仕事の進め方が違う」
「同じような相談でも、必要な時間に大きな差がある」
「経験豊富な社員でなければ任せにくい」
経営支援・コンサルティング会社では、このようなお悩みが起こることがあります。
今回ご紹介するのは、東京都で経営支援・コンサルティングを行う従業員22名の企業です。
お客様ごとに異なる経営課題へ柔軟に対応できる一方、各事業の案件処理が担当者の経験に依存しやすく、工数の増加が機会損失や利益率低下につながっていました。
そこで、業務プロセスの標準化とマニュアル整備を社員一人ひとりの目標として設定し、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消への意識が高まり、会社の課題改善が進み、売上4,800万円、利益2,500万円の増加につながりました。
お客様が抱えていた課題
この企業では、複数の経営支援サービスを提供しており、お客様の状況に合わせた個別対応を強みとしていました。
一方で、
案件ごとに仕事の進め方が異なる
判断方法が担当者の経験に依存する
同じような案件でも工数に差が出る
ベテラン社員に難しい仕事が集中する
過去の成功事例を十分に共有できていない
担当者が変わると引き継ぎに時間がかかる
案件が増えるほど社員の負担も増える
新しい案件を受けたくても人手が足りない
という課題がありました。
個別対応は経営支援会社の大切な強みです。
しかし、すべてを担当者個人に任せてしまうと、売上を伸ばそうとするほど工数も増え、利益が残りにくくなります。
そこで、「個別対応を残しながら、共通する業務を会社の仕組みに変える」ことを重要な課題としました。
経営支援会社で属人化が起こりやすい理由
経営支援では、お客様によって会社規模、売上、資金、人材、営業、組織などの課題が異なります。
そのため、経験豊富な社員ほど、
「まずこの数字を確認しよう」
「この会社では、この課題から改善しよう」
といった判断ができるようになります。
これは会社にとって大切な財産です。
しかし、その判断方法が本人の中だけにあると、
優秀な社員に案件が集中する
↓
その社員の工数が増える
↓
新しい案件を受けにくくなる
↓
若手社員へ仕事を任せにくい
↓
会社の成長が人員数に左右される
という状態になりやすくなります。
属人化を解消するとは、専門家の個性や判断力をなくすことではありません。
優秀な社員が行っていることを整理し、他の社員も活用できる会社のノウハウへ変えていくことです。
経営支援会社の属人化で起こりやすい10の課題
1.担当者によって支援品質に差が出る
2.ベテラン社員に重要案件が集中する
3.初回相談の確認項目が統一されていない
4.提案内容を毎回一から考えている
5.成功事例が社内に蓄積されない
6.同じ仕事でも必要工数が異なる
7.新人教育に時間がかかる
8.担当者変更時の引き継ぎ負担が大きい
9.案件数が増えるほど社員が忙しくなる
10.売上が増えても利益率を高めにくい
特に注意したいのは、
「今は優秀な社員が頑張っているので問題なく回っている」
という状態です。
現在は問題がなくても、その社員の休職や退職、急激な案件増加によって属人化の問題が表面化することがあります。
属人化と工数を改善する10の取り組み
1.案件の種類を整理する
よくある相談や支援内容を分類します。
2.業務の流れを見える化する
相談から提案、実行、成果確認までを整理します。
3.初回確認項目を標準化する
案件ごとに共通して確認する内容を決めます。
4.提案の基本形を作る
毎回ゼロから考える部分を減らします。
5.成功事例を蓄積する
成果につながった支援方法を共有します。
6.判断基準を文章にする
経験豊富な社員の考え方を会社のノウハウにします。
7.マニュアルを整備する
若手社員でも確認できる環境を作ります。
8.工数を見える化する
どの業務に時間がかかっているかを確認します。
9.役割分担を見直す
専門家にしかできない仕事と他の社員でもできる仕事を分けます。
10.改善活動を人事評価する
標準化やノウハウ共有も正式な社員目標にします。
個別対応を残しながら業務を標準化する
経営支援会社では、
「お客様ごとに状況が違うので、標準化は難しい」
と思われることがあります。
しかし、すべての支援内容を同じにする必要はありません。
例えば、
相談受付
↓
現状確認
↓
課題整理
↓
原因分析
↓
支援内容の決定
↓
提案
↓
実行
↓
成果確認
という基本的な流れは共通化できます。
そのうえで、実際の支援内容はお客様ごとに変えます。
つまり、
共通する部分は標準化
+
専門性が必要な部分は個別対応
という考え方です。
これにより、支援品質を保ちながら、案件ごとの工数を減らしやすくなります。
会社の課題を社員目標と人事評価につなげる
業務標準化やマニュアル整備は、経営者が指示するだけではなかなか進みません。
日々の顧客対応が忙しいほど、改善活動は後回しになりやすいためです。
そこで、
・業務プロセスを標準化する
・マニュアルを作成する
・成功事例を共有する
・案件工数を削減する
・若手社員でも担当できる業務を増やす
・引き継ぎ方法を改善する
・後輩を育成する
・会社全体の利益につながる改善を行う
といった内容を社員の目標へ落とし込みます。
そして、その達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。
会社の課題
↓
社員の目標
↓
改善行動
↓
業務の標準化
↓
生産性向上
↓
評価・賞与
という流れを作ることで、「会社を良くする活動」そのものを正式な仕事として位置づけられます。
売上4,800万円・利益2,500万円増加につながった事例
今回の企業では、案件処理の属人化を減らすため、業務プロセスの標準化とマニュアル整備を進めました。
さらに、その改善を社員一人ひとりの目標として設定し、達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員自身が、
「自分だけができる仕事を増やす」
のではなく、
「他の社員でもできる仕事へ変える」
ことを意識するようになりました。
会社の課題改善が進んだ結果、
売上 4,800万円増加
利益 2,500万円増加
につながりました。
重要なのは、社員へ単純に「もっと仕事をしてください」と求めたのではないことです。
業務の標準化、ノウハウ共有、工数削減といった会社の経営課題を、社員自身の目標へつなげたことがポイントです。
このような企業のご相談に対応しています
今回の考え方は、経営支援会社だけでなく、コンサルティング会社、税理士事務所、社会保険労務士事務所、IT企業、Web制作会社、営業支援会社などにも活用できます。
特に、
「一部の社員に仕事が集中している」
「担当者によって仕事の進め方が違う」
「マニュアルが十分に整備されていない」
「若手社員への引き継ぎが進まない」
「案件は増えているのに利益が残りにくい」
という企業では、属人化が会社の成長を妨げていないか確認することが大切です。
人事評価制度を「社員に点数をつける制度」ではなく、「会社の課題を社員全員で解決する仕組み」として活用することで、属人化解消、人材育成、生産性向上、利益改善を一緒に進めることができます。
全国のさまざまな業種の企業に対応しています。
現在の組織、人事評価、業務の属人化についてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
お客様ごとに課題が異なり、診断、提案、判断方法などが経験豊富な社員へ集中しやすいためです。共通する業務プロセスや判断基準を整理することで属人化を減らせます。
できます。すべてを同じ支援内容にするのではなく、初回相談、現状把握、課題整理、提案、成果確認など共通する工程を標準化し、専門的な部分は個別対応として残します。
マニュアルだけでは十分ではありません。判断基準、成功事例、役割分担、工数なども整理し、実際に社員が利用・改善する仕組みまで作ることが重要です。
できます。業務標準化、マニュアル整備、成功事例共有、若手育成、工数削減などを社員の個人目標とし、達成度を評価・賞与へ反映する方法があります。
会社が解決したい経営課題から社員目標を設定することが重要です。社員の改善行動が業務効率、生産性、顧客対応力の向上につながるよう設計することで、人事評価を会社の業績改善へ結びつけやすくなります。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
-
前の記事
IT企業の社員の属人化の解決方法
-
次の記事
営業支援会社の社員の属人化の解決方法
課題解決事例 キーワード検索