
営業と制作の仕組み化で「担当者頼み」から脱却、人事評価と連動し
売上6,800万円・利益3,200万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
広告制作会社の属人化を減らし、安定受注と利益向上につなげる組織づくり
「新規案件の受注に波がある」
「営業が担当者の人脈や経験に頼っている」
「制作の進め方が担当者によって違う」
「忙しい社員に仕事が集中してしまう」
「売上は増えても、なかなか利益が残らない」
広告・制作会社では、このようなお悩みが起こることがあります。
今回ご紹介するのは、大阪府でテレビ・ラジオCM、紙・屋外広告、イベント、ホームページ制作などを手掛ける従業員32名の企業です。
幅広い広告制作に対応できることが強みである一方、案件ごとの個別対応が多く、営業と制作の両方で仕事が属人化していました。
そこで、新規顧客を継続的に獲得する営業の仕組みづくりと、制作業務の標準化を実施。
さらに、その取り組みを社員一人ひとりの目標に設定し、達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消への意識が高まり、会社の課題改善が進み、売上6,800万円、利益3,200万円の増加につながりました。
お客様が抱えていた課題
この企業では、テレビ・ラジオCMから紙媒体、屋外広告、イベント、ホームページまで、幅広い広告制作に対応していました。
一方で、個別案件を中心とした受注構造のため、
新規顧客の獲得方法が安定していない
継続的に案件を獲得する営業導線が十分に整っていない
営業担当者によって提案方法が異なる
制作の進め方や判断が担当者に依存する
案件によって納期や品質にばらつきが生じる
という課題がありました。
この状態では、営業と制作の両方で社員の工数が増え、せっかくの受注機会を逃してしまう可能性があります。
そこで、
「営業の再現性」と「制作の再現性」
を同時に高めることを課題解決の中心にしました。
広告制作会社で属人化が起こりやすい理由
広告制作では、お客様によって商品、ターゲット、媒体、予算、納期などが異なります。
そのため、
「このお客様にはこの提案がよい」
「この案件ならこの社員に任せよう」
といった経験による判断が増えやすくなります。
経験豊富な社員がいることは会社の大きな強みです。
しかし、その社員だけが提案方法や制作ノウハウを持っていると、案件が増えるほど一部の社員に仕事が集中します。
そこで大切なのが、
個人の経験
↓
成功事例を整理
↓
営業・制作方法を標準化
↓
会社全体で共有
↓
他の社員でも成果を再現
という仕組みです。
営業と制作の属人化で起こりやすい10の課題
1.新規顧客の獲得方法が担当者に依存する
2.紹介や人脈に受注が左右される
3.提案方法が営業担当者ごとに違う
4.成功した提案が社内共有されない
5.見積もりや制作工程にばらつきが出る
6.制作の判断がベテラン社員に集中する
7.案件ごとに同じ作業を一から行う
8.納期や品質が担当者によって変わる
9.営業と制作の連携に時間がかかる
10.案件が増えても利益を伸ばしにくい
特に注意したいのは、
「仕事のできる社員に任せれば何とかなる」
という状態です。
短期的には対応できても、会社が成長するほど優秀な社員への負担が大きくなります。
安定受注と業務改善につなげる10の取り組み
1.新規顧客の獲得経路を整理する
紹介、問い合わせ、既存顧客など、受注経路を見える化します。
2.狙う顧客を明確にする
自社が成果を出しやすい顧客層を整理します。
3.提案内容を型化する
ターゲット別に提案の基本形を作ります。
4.成功事例を共有する
受注につながった提案方法を会社に蓄積します。
5.営業プロセスを統一する
問い合わせから受注までの流れを整理します。
6.制作工程を見える化する
受注後の作業と担当範囲を明確にします。
7.制作方法をマニュアル化する
共通して行う業務を標準化します。
8.判断基準を共有する
ベテラン社員の判断方法を会社の知識に変えます。
9.営業と制作の情報共有を改善する
受注内容や顧客要望をスムーズに引き継げるようにします。
10.改善活動を人事評価する
標準化やノウハウ共有への取り組みを社員の目標にします。
営業と制作を一緒に仕組み化する
広告制作会社では、営業だけを改善しても十分ではありません。
営業力が高まり受注が増えても、制作部門が対応できなければ、
受注増加
↓
制作部門が忙しくなる
↓
納期が遅れる
↓
品質にばらつきが出る
↓
顧客満足度が下がる
という問題が起こる可能性があります。
反対に、制作業務を効率化しても、新しい案件を安定して獲得できなければ売上にはつながりません。
そのため、
営業の仕組み化
+
制作の仕組み化
を同時に進めることが重要です。
営業ではターゲット別の提案方法を整理し、制作では共通する工程や判断基準を標準化します。
これによって、受注から納品までを会社全体の仕組みとして改善できます。
人事評価で会社の課題解決を社員の目標にする
営業や制作の属人化を解消するには、経営者だけが改善を進めるのではなく、社員にも参加してもらうことが大切です。
例えば、
・新規顧客の獲得方法を改善する
・提案テンプレートを作成する
・成功事例を共有する
・制作工程を標準化する
・マニュアルを整備する
・納期短縮につながる改善を行う
・後輩へノウハウを共有する
・リピート受注につながる提案を増やす
といった内容を社員の目標にします。
そして、その達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。
こうすることで、
「自分の案件を終わらせる」
だけではなく、
「会社全体が成果を出せる仕組みをつくる」
ことも評価されるようになります。
売上6,800万円・利益3,200万円増加につながった事例
この企業では、新規顧客の獲得方法を整理し、ターゲット別の提案テンプレートを整備しました。
同時に、制作プロセスの標準化とマニュアル化を進め、担当者に依存していた仕事を会社全体で共有できる形へ変えていきました。
さらに、こうした改善活動を社員の目標に設定し、達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消への意識が高まり、会社の課題改善が進み、
売上 6,800万円増加
利益 3,200万円増加
につながりました。
ポイントは、人事評価を単に社員の働きを採点する制度にせず、
会社の課題
↓
社員の目標
↓
改善行動
↓
成果
↓
評価・賞与
という流れをつくったことです。
このような企業のご相談に対応しています
今回の考え方は、広告制作会社だけに限りません。
Web制作会社、デザイン会社、映像制作会社、システム開発会社、営業支援会社、コンサルティング会社などにも活用できます。
特に、
「営業が人脈や紹介に頼っている」
「担当者によって提案力に差がある」
「制作業務がベテラン社員に集中している」
「仕事の進め方を標準化できていない」
「売上と一緒に利益も伸ばしたい」
という企業では、営業と制作の属人化を一度確認してみることをおすすめします。
社員一人ひとりの目標と会社の経営課題をつなげることで、属人化解消、人材育成、営業力向上、業務効率化、利益改善を一緒に進めやすくなります。
全国のさまざまな業種の企業に対応しています。
現在の組織や人事評価についてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
顧客ごとに提案内容や制作物が異なり、営業や制作の判断が経験豊富な社員に依存しやすいためです。共通する業務や判断基準を整理することで属人化を減らせます。
受注につながりやすい顧客層を明確にし、顧客ごとの課題に合わせた提案の基本形を整え、問い合わせから受注までの営業プロセスを仕組み化することが重要です。
できます。すべてを同じにするのではなく、ヒアリング、見積もり、制作進行、確認、納品など共通する工程を標準化し、創造性が必要な部分は個別対応として残します。
提案方法の標準化、マニュアル作成、成功事例の共有、後輩育成などを個人目標に設定し、達成度を評価することで、会社全体の改善を進めやすくなります。
受注を増やすだけでなく、営業と制作の両方を標準化し、同じ工数で対応できる案件を増やすことが重要です。受注の安定化と業務効率化を同時に進めることで、利益改善につながりやすくなります。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
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