
担当者に依存する提案・商談ノウハウを会社の仕組みに変え、人事評価と連動。売上4,000万円・利益2,200万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
金融・事業承継支援の営業属人化を解消し、誰でも成果を出せる組織をつくる方法
「営業担当者によって成約率に差がある」
「経験豊富な社員でなければ難しい相談に対応できない」
「提案方法が担当者の経験や感覚に任されている」
「新しい営業社員がなかなか育たない」
家計相談、事業承継、資本強化など、お客様ごとに課題が異なる専門サービスでは、このような問題が起こりやすくなります。
今回ご紹介するのは、兵庫県で個人・法人向けのアドバイザリーを提供し、税理士などの専門家とも連携しながら伴走支援を行う従業員16名の企業です。
提案や商談の進め方が担当者の経験に依存し、新しい担当者が同じ成果を出しにくいことが課題となっていました。
そこで、提案テンプレートの整備、案件ノウハウの共有、営業プロセスの標準化などを社員の目標とし、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消に対する意識が高まり、売上4,000万円、利益2,200万円の増加につながりました。
お客様が抱えていた課題
兵庫県で、個人向けの家計相談から法人向けの事業承継・資本強化まで幅広いアドバイザリーを提供する従業員16名の企業です。
お客様一人ひとりの状況に応じて柔軟な提案ができることが強みでした。
一方で、その柔軟性ゆえに営業や提案方法が社員個人の経験に依存しやすい状態になっていました。
具体的には、
・担当者によってヒアリング方法が異なる
・提案内容や商談の進め方に差がある
・成果を出している社員の営業ノウハウが共有されにくい
・新しい担当者が一人前になるまで時間がかかる
・案件ごとの判断基準が明確になっていない
・専門家との連携方法が担当者任せになっている
・成功した提案事例が会社に蓄積されにくい
・担当者の経験によって成約率に差が生まれる
という課題がありました。
そこで、「優秀な営業社員に頼る会社」から「成果を出す方法を会社全体で共有できる会社」へ変えることを目指しました。
金融・事業承継支援で営業が属人化しやすい理由
金融、相続、事業承継などの相談は、お客様によって状況が大きく異なります。
法人であれば、会社の規模、後継者、財務状況、資本構成などによって提案内容も変わります。
そのため、経験豊富な社員ほど、
「最初に何を確認するべきか」
「どの専門家と連携すべきか」
「どの順序で話を進めるべきか」
といった判断力を身につけます。
これは会社にとって大切な財産です。
問題は、その知識が本人の頭の中だけに残ってしまうことです。
属人化を解消するとは、優秀な社員の能力を平均化することではありません。
その優れた経験を、他の社員も使える会社のノウハウへ変えていくことです。
営業の属人化で起こりやすい10の課題
専門的な提案営業が属人化すると、次のような問題が起こりやすくなります。
1.売上が一部の営業担当者に集中する
2.担当者によって成約率が大きく違う
3.ヒアリング内容にばらつきが出る
4.提案方法が担当者の経験に依存する
5.成功した商談方法が共有されない
6.新人営業社員の育成に時間がかかる
7.難しい案件がベテラン社員へ集中する
8.担当者が退職するとノウハウまで失いやすい
9.専門家との連携方法が個人任せになる
10.社員を増やしても売上が比例して伸びにくい
特に注意したいのは、「今はベテラン社員が対応しているから問題がない」という状態です。
事業を拡大するためには、「できる人を増やす」のではなく「できる人の方法を他の社員も活用できる状態」にしていくことが重要です。
提案と商談の成功パターンを会社の財産にする
最初に行うのは、成果を出している社員の仕事を見える化することです。
例えば、
・初回面談で何を質問しているか
・どの情報を重視しているか
・お客様の課題をどう整理しているか
・どの順番で提案しているか
・どの専門家と連携しているか
・提案後にどのようなフォローをしているか
などを整理します。
「営業力が高い」という曖昧な評価ではなく、「成果につながっている行動」を明らかにします。
これにより、営業担当者個人の経験を、他の社員も学べるノウハウへ変えていきます。
営業プロセスを標準化して再現性を高める
すべてのお客様へ同じ提案をする必要はありません。
共通する営業プロセスだけを標準化することが大切です。
提案までの基本的な流れをつくる
例えば、
問い合わせ・紹介
↓
初回面談
↓
現状確認
↓
課題整理
↓
必要な専門家との連携
↓
提案
↓
フォロー
↓
成約
↓
継続支援
という基本的な流れを整理します。
さらに、
・ヒアリングシート
・課題整理シート
・提案資料
・商談チェックリスト
・案件事例集
・フォロー手順
などを共通化します。
こうすることで、お客様ごとの柔軟な対応を残しながら、新しい担当者でも一定水準の提案をしやすくなります。
人事評価で営業の仕組み化を社員の目標にする
経営者が、
「営業ノウハウを共有してほしい」
「新人を育ててほしい」
「成功事例を残してほしい」
と言うだけでは、日々の営業活動が優先されてしまいます。
そこで、会社が解決したい課題を社員一人ひとりの目標に設定します。
属人化解消につながる10の目標例
1.ヒアリング方法を標準化する
2.提案テンプレートを作成する
3.成功した商談事例を共有する
4.案件ナレッジを蓄積する
5.商談から成約までの流れを改善する
6.新しい担当者の教育方法を整える
7.専門家との連携方法を標準化する
8.提案準備時間を短縮する
9.成約率を改善する
10.他の社員でも対応できる案件を増やす
これらの達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。
「自分だけが成果を出す人」だけではなく、「他の社員も成果を出せる仕組みをつくった人」を評価する考え方です。
売上4,000万円・利益2,200万円増加につながった取り組み
今回の企業では、提案テンプレートや案件ノウハウの仕組み化を進め、担当者による商談品質の差を減らすことを目標にしました。
さらに、それらの改善を社員一人ひとりの正式な目標へ落とし込み、達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消に対する意識が高まり、会社の課題改善が進み、
・売上4,000万円増加
・利益2,200万円増加
につながりました。
ポイントは、単純に「もっと営業してください」と求めたのではないことです。
「どうすれば自分の成功方法を他の社員も使えるか」
「どうすれば新人でも早く成果を出せるか」
「どうすれば担当者による成約率の差を小さくできるか」
という経営課題を、社員自身が改善する仕組みにしたことです。
この仕組みを活用しやすい企業
今回の考え方は、金融・事業承継支援会社だけに限定されません。
保険代理店、士業事務所、コンサルティング会社、不動産会社、IT企業、専門商社、人材会社、営業会社などにも応用できます。
特に、
「社長やベテラン社員しか営業できない」
「営業担当者によって成約率が違う」
「新人営業社員がなかなか育たない」
「優秀な社員のノウハウを会社に残したい」
「社員を増やしても売上が比例して増えない」
という企業では、営業の属人化を見直す価値があります。
ご相談について
人事評価制度は、社員に点数をつけるだけの制度ではありません。
会社が解決したい課題を社員の目標へ落とし込み、その改善行動を評価することで、属人化の解消と業績向上を同時に目指すことができます。
「営業がベテラン社員に依存している」
「提案方法を標準化したい」
「新人営業社員を早く育てたい」
「成功した営業ノウハウを会社に残したい」
「人事評価制度を業績向上につなげたい」
このようなお悩みがございましたら、まず「成果を出している社員は何をしているのか」「どの仕事が特定社員へ集中しているのか」を整理するところから、丁寧にお手伝いいたします。
全国の企業に対応しております。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
ヒアリング、提案、商談、顧客フォローなどの方法が特定の社員の経験や能力に依存し、その社員でなければ同じ成果を出しにくい状態です。
できます。提案内容そのものを同じにするのではなく、ヒアリング、課題整理、専門家との連携、提案、フォローといった共通プロセスを標準化します。
成果を出している社員が「何を質問し、どう課題を整理し、どのように提案しているか」を具体的な行動として整理し、テンプレートや案件事例として共有します。
提案テンプレート作成、成功事例共有、後輩育成、営業プロセス改善などを社員の目標に設定し、達成度を評価・賞与へ反映することで、改善活動を継続しやすくなります。
金融・保険・士業・コンサルティングなど、専門知識を使った提案営業を行い、売上や成約率が特定社員の経験に依存している企業に活用しやすい仕組みです。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
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