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コンサル会社の社員の属人化の解決方法

「優秀な社員に案件が集中している」

「担当者によって提案内容や成果に差がある」

「成功したプロジェクトのノウハウが、次の案件に十分活かされていない」

「案件が増えると、社員の忙しさも一気に増えてしまう」

「社員は増えたのに、思ったほど生産性が上がらない」

コンサルティング会社では、このような問題が起こることがあります。

お客様ごとに課題が違うため、個別対応ができることは大きな強みです。

しかし、その対応方法が社員個人の経験や能力だけに蓄積されると、会社が成長するほど「できる社員に仕事が集まる」という問題が起こりやすくなります。

今回ご紹介するのは、東京都で集客コンサルティングと新卒採用コンサルティングを行う従業員82名の企業です。

プロジェクトごとに蓄積されたノウハウを会社全体で活用できる仕組みに変え、業務改善を社員の目標として人事評価と賞与につなげる取り組みを行いました。

この会社は、集客支援や新卒採用支援など、お客様ごとの課題に合わせたプロジェクトを提供していました。

一方で、プロジェクトごとに進め方やノウハウが分散し、成功した方法が十分に標準化されていないことが課題となっていました。

また、イベントや採用支援など、人の力を必要とする業務が多いため、繁忙期には社員の工数が不足し、新しい案件を受注したくても十分に対応できないという機会損失も生じやすい状態でした。

営業や提案についても社員の経験に依存する部分があり、案件獲得と既存案件の遂行を同じ人員で行うことが負担になっていました。

そこで重要になったのが、「社員をさらに忙しくする」のではなく、「同じ人数でも成果を出しやすい仕事の仕組み」をつくることでした。

コンサルティングは、お客様によって経営課題や置かれている状況が違います。

そのため経験豊富な社員ほど、

「この会社には、この質問をしたほうがよい」

「この課題なら、この提案が有効だった」

「この順番で進めると成果が出やすい」

といった判断力を身につけていきます。

これは会社にとって大切な財産です。

しかし、その知識が本人の頭の中だけに残っていると、他の社員は同じ経験を一から積まなければなりません。

属人化解消とは、優秀な社員の個性をなくすことではありません。

優秀な社員が持つ知識や成功パターンを、他の社員も活用できる「会社のノウハウ」に変えることです。

属人化が進むと、次のような問題が起こりやすくなります。

1.成果を出す社員に案件が集中する
2.担当者によって提案品質に差が出る
3.成功したプロジェクトのノウハウが共有されない
4.案件ごとに一から企画や提案を考える
5.新人や若手社員の育成に時間がかかる
6.営業担当者によって成約率に差が出る
7.繁忙期になると受注できる案件数が限られる
8.社員が増えても生産性が比例して上がらない
9.担当者の異動や退職によってノウハウが失われる
10.売上が増えても人件費や外注費が増え、利益が残りにくい

特に注意したいのは、「優秀な社員が頑張っているので、今は問題なく回っている」という状態です。

会社がさらに成長したとき、その社員への仕事の集中が事業拡大の壁になることがあります。

今回のようなプロジェクト型企業では、すべての仕事を同じにする必要はありません。

「標準化できる仕事」と「お客様ごとに個別対応すべき仕事」を分けることがポイントです。

優秀な社員が、どのように課題を把握し、提案し、成果につなげているのかを整理します。

顧客の課題、提案内容、実施内容、結果を残し、次の案件で活用できる状態にします。

初回面談で確認する内容を整理し、担当者による聞き漏らしや品質差を減らします。

毎回ゼロから資料を作るのではなく、成功した提案を基本形として活用します。

受注から支援、成果確認までの基本的な流れを見える化します。

社員が「何から手をつけるべきか」を判断しやすい状態をつくります。

自社でなければできない仕事に社員が集中できるよう、外部リソースの活用も検討します。

成果を出している社員の質問方法、提案方法、フォロー方法などを共有します。

業務量のピークを予測し、社内外のリソースを適切に配置できる仕組みをつくります。

標準化、ノウハウ共有、業務効率化、後輩育成などを正式な評価対象にします。

経営者が、

「ノウハウを共有してください」

「もっと効率よく仕事をしてください」

「若手を育ててください」

と言うだけでは、日々の案件を抱えている社員はどうしても目の前の仕事を優先します。

そこで、会社が解決したい課題そのものを社員の目標にします。

例えば、

・成功事例を共有する
・提案資料を標準化する
・業務時間を削減する
・営業方法を改善する
・若手社員を育成する
・プロジェクトの利益率を改善する
・外部リソースを活用できる業務を増やす

といった目標です。

そして達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。

「自分が成果を出した社員」だけでなく、「他の社員も成果を出せる仕組みをつくった社員」を評価することが重要です。

今回の企業では、サービスの標準化とノウハウの体系化を進め、再現性の高い業務の流れをつくることを目標にしました。

さらに、業務の優先順位を明確にし、外部リソースも活用することで、繁忙期に仕事が集中する問題への改善を進めました。

こうした会社の課題を社員の目標として設定し、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。

その結果、社員の属人化解消や業務改善への意識が高まり、会社の課題改善が進み、

・売上 2億4,000万円増加
・利益 1億3,000万円増加

につながりました。

重要なのは、社員に単純に「もっと売上を上げてください」と求めたのではないことです。

「どうすれば同じ仕事を短い時間でできるか」

「どうすれば成功した方法を他の社員も使えるか」

「どうすれば社員が増えても同じ品質を保てるか」

という会社の課題を、社員一人ひとりの仕事として考えられるようにしたことがポイントです。

10人程度の会社では、社長や数人の優秀な社員が頑張ることで会社が成長することもあります。

しかし、30人、50人、80人と社員が増えていくと、一部の社員だけの能力に頼る経営には限界が出てきます。

大切なのは、

個人の成功

成功した理由を分析

ノウハウを共有

業務を標準化

他の社員も実践

改善結果を評価

さらに良い仕組みにする

という循環です。

人事評価制度を単に「社員に点数をつける制度」にするのではなく、「会社の課題を社員全員で解決する仕組み」として使うことで、社員の成長と会社の成長を同じ方向へ向けやすくなります。

今回の考え方は、集客や採用コンサルティング会社だけのものではありません。

Web制作、広告、IT、システム開発、人材サービス、士業、建設、設計、各種コンサルティングなど、社員の知識や経験によってサービス品質が左右される企業にも応用できます。

特に、

「優秀な社員ばかり忙しい」

「担当者によって成果が違う」

「社員数は増えたのに生産性が上がらない」

「成功事例が会社に蓄積されていない」

「社長がいつまでも営業や重要案件から抜けられない」

という企業では、社員の能力不足と考える前に、会社の仕事そのものが属人化していないかを確認することが大切です。

「社員によって営業成績や仕事の品質に差がある」

「優秀な社員のノウハウを会社全体へ広げたい」

「社員数が増えているのに利益が思うように増えない」

「業務改善を社員任せにせず継続できる仕組みにしたい」

「人事評価を会社の業績向上につなげたい」

このようなお悩みがございましたら、最初から大きな制度を導入する必要はありません。

まずは「会社のどの仕事が、誰に依存しているのか」「成果を出している社員は何が違うのか」を整理するところから始めることができます。

全国の企業に対応しております。

ご相談はこちらからお送りいただけます。

Q
コンサルティング会社で属人化が起こる原因は何ですか?
A

お客様ごとに課題が異なるため、ヒアリング、提案、プロジェクトの進め方が担当者個人の経験や判断に依存しやすいことが主な原因です。成功した仕事の進め方を共有・標準化することで、属人化を減らしやすくなります。

Q
コンサルティング業務は顧客ごとに違うのに標準化できますか?
A

すべてを同じにする必要はありません。ヒアリング、課題整理、提案、進行管理、成果確認など、共通化できる部分を標準化し、お客様ごとに必要な部分だけを個別対応する方法が適しています。

Q
優秀な社員のノウハウを会社全体へ広げるにはどうすればよいですか?
A

優秀な社員が「何を見て、何を質問し、どのように判断し、どんな行動をしているか」を具体的に整理します。成功事例や提案方法として蓄積し、他の社員が使える形にすることが重要です。

Q
人事評価で属人化を解消することはできますか?
A

人事評価だけで属人化が解消するわけではありませんが、ノウハウ共有、業務標準化、後輩育成、業務時間削減などを社員の目標に設定し、達成度を評価することで、会社が必要とする改善行動を継続しやすくなります。

Q
社員数が多くなってからでも業務の属人化を改善できますか?
A

可能です。むしろ社員数が増えるほど、個人の経験に依存しない仕組みづくりの重要性は高まります。今回の事例は従業員82名の企業で、業務の標準化やノウハウ共有を社員の目標に組み込み、会社全体で改善を進めました。

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表

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