
ベテラン社員に集中する現場ノウハウを
仕組みに変え、人事評価制度で業務改善を促進。
売上5,000万円・利益2,500万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
人手不足と属人化を解消し、少ない人数でも成長できる組織をつくる方法
「求人を出しても人が集まらない」
「採用してもなかなか定着しない」
「仕事のできる社員ばかり忙しくなっている」
「○○さんが休むと仕事が回らない」
人手不足に悩む企業では、このような問題が同時に起きていることがあります。
そこで考えたいのが、「本当に採用だけで解決できる問題なのか」ということです。
人手不足の背景に、
・特定社員しかできない仕事が多い
・新人教育がベテラン社員任せ
・社員によって仕事のやり方が違う
・ノウハウが共有されていない
・同じ仕事でも人によって時間が大きく異なる
といった「属人化」が隠れていることがあります。
この状態で人を採用しても、教育する社員の負担がさらに増え、十分に育つ前に新人が辞め、また採用するという悪循環になることもあります。
今回ご紹介するのは、福岡県の従業員13名の企業です。
現場業務の標準化やマニュアル化、省力化などを社員一人ひとりの目標に設定し、その達成度を賞与へ反映する人事評価制度を提供しました。
社員の属人化解消に対する意識が高まり、会社の課題改善が進んだ結果、売上5,000万円、利益2,500万円の増加につながりました。
お客様の課題
福岡県で人手不足解消に関する支援を行う従業員13名の企業です。
顧客には施設給食、企業向け配食、イベントなど、人手を必要とする現場を抱えた企業がありました。
こうした労働集約型の現場では、人手不足だけでなく、経験豊富な社員に仕事や判断が集中しやすく、作業方法や教育方法が人によって異なるという問題が発生します。
結果として、作業効率やサービス品質にばらつきが生まれ、新人教育にも時間がかかります。
さらに事業規模を拡大すると、ベテラン社員や管理者の負担が増え、売上が増えても利益が残りにくくなる可能性があります。
そこで、採用だけに頼るのではなく、現場業務の標準化、マニュアル化、省力化を進め、「誰かにしかできない仕事」を減らすことを重要な課題としました。
人手不足の背景に「属人化」が隠れていることがある
人が足りなければ、
「採用人数を増やそう」
と考えるのは自然なことです。
もちろん、必要な人材を採用することは大切です。
しかし、採用しても人手不足がなかなか解消しない会社では、人数だけでなく「仕事の仕組み」に目を向ける必要があります。
例えば、10人で行っている仕事の中に、
・二重入力
・重複作業
・不要な確認
・担当者しか分からない業務
・探す時間
・待ち時間
・何度も発生する手戻り
などが多ければ、人を増やす前に改善できる余地があります。
「何人足りないのか」だけでなく、
「なぜ今の人数では仕事が回らないのか」
を考えることが、人手不足の根本的な改善につながります。
人手不足と属人化で起こりやすい10の問題
人手不足と属人化が重なると、次のような問題が起こりやすくなります。
1.特定社員に仕事が集中する
2.ベテラン社員が休むと業務が止まる
3.新人教育に時間がかかる
4.社員によって作業時間に大きな差が出る
5.仕事の品質が担当者によって変わる
6.忙しい社員ほど後輩を教育できなくなる
7.新人が仕事を覚えにくく、早期離職につながる
8.人を採用しても現場の負担が減らない
9.売上が増えるほど人手不足が深刻になる
10.売上が増えても利益が残りにくくなる
特に注意したいのが、
「仕事のできる社員が頑張っているから、何とか回っている」
という状態です。
これは一見すると大きな問題がないように見えます。
しかし、その社員が休職・退職したときに、それまで見えなかった属人化が一気に表面化する可能性があります。
人手不足解消の第一歩は「仕事を増やす」ではなく「仕事を見える化する」
人手不足になると、どうしても採用活動へ目が向きます。
しかし、その前に、
「現在、誰が、何の仕事に、どれくらい時間を使っているのか」
を見えるようにすることも重要です。
ベテラン社員の頭の中にある仕事を見える化する
例えば、
・毎日行っている業務
・週に一度行っている業務
・顧客ごとに行っている業務
・判断が必要な業務
・誰でもできる業務
・特定社員しかできない業務
・時間がかかっている業務
・繰り返し発生している業務
などを整理します。
すると、
「これは本当にベテラン社員が行う必要があるのか」
「別の社員でもできるのではないか」
「そもそも、この作業は必要なのか」
という改善点が見えてきます。
人手不足を「人数の問題」だけで考えず、「仕事の設計の問題」として考えることが大切です。
現場業務を標準化し「○○さんしかできない」を減らす
次に、成果を出している社員の仕事を標準化します。
例えば、
業務開始
↓
必要事項の確認
↓
作業準備
↓
業務実施
↓
品質確認
↓
記録
↓
次の担当者への引き継ぎ
というように、仕事の流れを整理します。
そして、
・作業手順
・確認項目
・判断基準
・注意点
・問題発生時の対応
・報告方法
・引き継ぎ方法
などを共有できるようにします。
標準化とは、社員の個性や工夫をなくすことではありません。
「最低限ここまでは誰でも同じようにできる」という基準をつくったうえで、優秀な社員の工夫をさらに加えていく考え方です。
マニュアルを「作って終わり」にしない
属人化解消のためにマニュアルを作成しても、
「誰も見ていない」
「内容が古くなっている」
という会社は少なくありません。
大切なのは、立派なマニュアルを一度作ることではなく、現場で使いながら改善していくことです。
例えば、
「この説明では新人が分かりにくかった」
「この手順なら10分短縮できた」
「この確認項目を追加するとミスが減った」
といった現場の気づきを反映します。
ベテラン社員が持っている知識をマニュアルに移し、新人が使い、さらに改善する。
この循環によって、個人のノウハウが会社の財産へ変わっていきます。
新人教育をベテラン社員だけの仕事にしない
人手不足の会社ほど、新人を早く育てる仕組みが重要です。
ところが、
「○○さんについて仕事を覚えてください」
という教育だけでは、教える人によって内容が変わります。
そこで、
入社初日
↓
1週間
↓
1か月
↓
3か月
というように、段階ごとに、
・何を覚えるのか
・何ができればよいのか
・何を一人で任せられるのか
・何については先輩へ確認するのか
を明確にします。
新人自身も成長の道筋が分かりやすくなり、ベテラン社員の教育負担を軽減することにもつながります。
業務の省力化で「人時生産性」を高める
人手不足への対応では、
「もっと頑張る」
ではなく、
「同じ仕事を、より少ない時間でできないか」
を考えることも重要です。
例えば、
・重複作業をなくす
・書類を簡素化する
・入力作業を減らす
・情報共有方法を統一する
・確認作業を見直す
・定型業務を自動化する
・役割分担を見直す
・移動や待ち時間を減らす
などです。
一人あたりの仕事量を無理に増やすのではなく、価値を生まない時間を減らすことで、生産性を高めていきます。
サービス品質も属人化させない
属人化の問題は、社内の業務効率だけではありません。
担当者によってサービス品質に差があると、お客様の満足度にも影響します。
そこで、
・お客様への対応方法
・確認事項
・品質基準
・問題発生時の対応
・フォロー方法
・継続提案のタイミング
など、共有できる部分を整理します。
担当者が変わっても一定水準のサービスを提供できれば、お客様も安心して継続的に利用しやすくなります。
顧客の継続利用を増やすことは、新規顧客を獲得し続けることとは異なる方向から、会社の収益性を高めることにつながります。
人事評価制度で「属人化解消」を社員の目標にする
ここが今回の取り組みの重要なポイントです。
経営者が、
「マニュアルを作ってほしい」
「新人を育ててほしい」
「もっと効率よく仕事をしてほしい」
と言うだけでは、忙しい現場ではどうしても後回しになります。
そこで、会社が解決したい「人手不足」「属人化」「生産性」という経営課題を、社員一人ひとりの具体的な目標へ落とし込みました。
会社の課題を解決する行動を評価する
例えば、
・業務を標準化する
・マニュアルを作成、改善する
・ベテラン社員のノウハウを共有する
・新人教育の仕組みをつくる
・他の社員でもできる仕事を増やす
・作業時間を短縮する
・無駄な業務を削減する
・顧客対応の品質を安定させる
・後輩を育成する
・会社全体の利益につながる改善を行う
といった行動です。
そして、それぞれの目標について達成度を確認し、人事評価と賞与へ反映します。
「たくさん仕事をこなした人」だけではなく、
「会社の仕事をより良い仕組みに変えた人」
も評価する考え方です。
人事評価と賞与を連動させ、改善を続けられる会社にする
属人化を解消しようとしても、
「忙しくてマニュアルを作る時間がない」
「自分でやったほうが早い」
という問題が起こります。
そこで、
会社が解決したい課題
↓
部署の課題
↓
社員一人ひとりの目標
↓
具体的な改善行動
↓
人事評価
↓
賞与
までをつなげます。
これによって、業務改善やマニュアル作成、後輩育成を「時間があればやる仕事」ではなく、正式な仕事として位置づけます。
社員にとっても、
「会社の仕組みを良くすることが、自分の評価にもつながる」
という関係が分かりやすくなります。
取り組みにより売上5,000万円・利益2,500万円増加
人事評価制度を活用しながら、属人化の解消や業務改善を社員一人ひとりの目標へ落とし込みました。
その結果、社員が会社の課題解決を自分自身の仕事として捉える意識が高まり、個人に依存していた仕事を組織で共有し、改善する流れが生まれました。
会社の課題改善が進んだ結果、
・売上5,000万円増加
・利益2,500万円増加
につながりました。
重要なのは、社員へ単純に、
「もっと頑張ってください」
と求めたのではないことです。
人手不足や生産性低下の原因となっている仕事の仕組みを見直し、
「会社の課題を解決すること」
そのものを社員の目標にしたことがポイントです。
この仕組みは人手不足に悩むさまざまな企業で活用できます
今回の考え方は、特定の業種だけに限定されるものではありません。
・製造業
・建設業
・介護、福祉
・飲食業
・物流業
・IT企業
・Web制作会社
・営業会社
・専門サービス業
・その他、人手不足や属人化に悩む中小企業
などでも応用できます。
業種が違っても、
「○○さんがいないと仕事が回らない」
という問題の構造はよく似ています。
特に社員20~300名程度の企業では、会社が成長する過程で、社長や管理職、ベテラン社員へ仕事が集中しているケースがあります。
採用を増やすだけではなく、「今ある仕事をどう仕組みに変えるか」という視点を持つことが大切です。
人手不足だからこそ「採用」と「属人化解消」を一緒に考える
人手不足を解決するために、採用活動はもちろん重要です。
しかし、
採用する
↓
教育する人が足りない
↓
新人が十分に仕事を覚えられない
↓
ベテラン社員の負担が増える
↓
新人が定着しない
↓
また採用する
という状態では、採用活動を続けても人手不足から抜け出しにくくなります。
そこで、
採用
↓
教育の仕組み化
↓
業務標準化
↓
ノウハウ共有
↓
業務効率化
↓
社員の負担軽減
↓
定着
↓
生産性向上
という流れをつくることが重要です。
「人を増やす」と「一人ひとりが働きやすい仕組みをつくる」の両方から、人手不足の解消を目指します。
人手不足と属人化を、人事評価制度を使って解決する
人手不足の原因は、必ずしも「社員の人数が少ないこと」だけではありません。
会社の中に、
「○○さんしかできない」
「○○さんに聞かないと分からない」
「新人へ教える人が決まっている」
「人によって仕事のやり方が違う」
という業務が増えているなら、属人化が人手不足をさらに深刻にしている可能性があります。
大切なのは、優秀な社員が持っている経験やノウハウを奪うことではありません。
その素晴らしい経験を、
「個人の財産」から「会社全体の財産」
へ変えていくことです。
そして、
会社の課題
↓
部署の課題
↓
社員の目標
↓
改善行動
↓
人事評価
↓
賞与
までをつなげる。
人事評価制度を「社員に点数をつける制度」ではなく、「会社の課題を社員全員で解決する仕組み」として活用することで、人手不足、属人化、生産性、社員育成、業績向上を一緒に考えられるようになります。
「採用しても人手不足が解消しない」
「ベテラン社員ばかり忙しい」
「新人がなかなか育たない」
「○○さんがいないと仕事が回らない」
「人事評価制度を会社の課題解決につなげたい」
このようなお悩みがございましたら、まず現在の仕事の中で「誰に、どの業務が集中しているのか」を整理するところから、丁寧にお手伝いいたします。
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よくあるご質問 FAQ
属人化によって特定社員しかできない仕事が増えると、他の社員が代替できず、実際の人数以上に「人が足りない」と感じやすくなります。人手不足対策では採用だけでなく、業務の標準化やノウハウ共有によって、特定社員への依存を減らすことも重要です。
まず「誰が、どの仕事を担当し、どの業務がその人にしかできないのか」を見える化します。そのうえで、成果を出している社員の手順や判断基準を整理し、標準化できる業務からマニュアルや教育の仕組みに変えていきます。
マニュアルを作るだけでは十分とは限りません。現場で実際に使用し、新人や他の社員が迷った部分を継続的に改善することが大切です。また、マニュアル作成やノウハウ共有そのものを社員の目標や評価項目にすることで、継続的な改善につなげやすくなります。
活用できます。業務標準化、後輩育成、作業時間削減、マニュアル改善、ノウハウ共有など、人手不足の原因を改善する行動を社員の目標に設定し、その達成度を評価・賞与へ反映する方法があります。社員が会社の課題解決へ主体的に取り組む仕組みづくりにつながります。
必要な人材の採用と業務改善は、どちらか一方ではなく並行して考えることが重要です。特に、採用しても新人教育が追いつかない、ベテラン社員の負担が減らない、早期離職が続く場合は、採用活動と同時に業務標準化、教育の仕組み化、属人化解消を進めることが有効です。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
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