
案件が増えるほど忙しくなる状態から、営業・制作・納品
の流れを標準化し、売上と利益を安定して伸ばせる組織へ
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
ECサイト開発・運用会社の属人化を解消する方法|受注から納品までを仕組み化する
東京都でECサイトの開発・運用を行う従業員21名の企業では、案件が増える一方で、プロジェクトの進め方や制作ノウハウが担当者に依存しやすいという課題を抱えていました。
ECサイトの開発・運用では、お客様ごとに商品、販売方法、必要な機能、デザイン、運用方法などが異なります。
そのため、柔軟な対応が会社の強みになる一方、受注から納品までの進め方を担当者の経験だけに任せていると、案件が増えるほど業務が複雑になりやすくなります。
今回の企業では、受注から納品までの業務フローを整理し、テンプレート化や役割分担の明確化を進めました。
さらに、属人化解消や業務改善を社員一人ひとりの目標として設定し、達成度を賞与に反映する人事評価制度を導入しました。
その結果、社員の改善意識が高まり、
・売上5,000万円増加
・利益2,600万円増加
という成果につながりました。
お客様が抱えていた課題
この企業では、ECサイトの開発・運用を通じて、お客様の販売活動を支援していました。
一方、案件ごとの個別対応が多いため、受注から制作、納品までの流れがプロジェクトごとに変わりやすくなっていました。
具体的には、
・案件の進め方が担当者によって異なる
・制作ノウハウが特定の社員に集中している
・受注後の役割分担が明確になっていない
・案件ごとに確認方法や制作手順が変わる
・過去の成功事例が十分に再利用されない
・担当者によって作業時間に差が生じる
・案件が増えると一部の社員へ仕事が集中する
・営業と制作の情報共有に時間がかかる
・繁忙期には新しい案件を受けにくくなる
・売上が増えても利益率が安定しにくい
という課題がありました。
つまり、「仕事がない」のではなく、「仕事が増えたときに効率よく対応できる仕組み」が十分に整っていないことが、会社の成長を妨げる要因になっていました。
なぜECサイト開発・運用会社では属人化が起こりやすいのか
ECサイトは、お客様によって求めるものが大きく異なります。
経験豊富な社員は、
「この要望なら、この進め方がよい」
「この段階で確認しておかないと後から修正が増える」
「以前の案件で使った方法を応用できる」
といった判断を経験から行っています。
この経験そのものは会社にとって大切な財産です。
問題は、その判断方法が本人の頭の中にしかないことです。
「この案件は○○さんでなければ分からない」
という状態が増えると、仕事のできる社員ほど忙しくなり、案件を増やしたくても増やせなくなります。
属人化解消とは、優秀な社員の専門性をなくすことではありません。
その社員が持っている知識や成功方法を、会社全体で活用できる財産へ変えることです。
ECサイト開発・運用の属人化を解消する10の方法
1.受注から納品までの流れを見える化する
問い合わせ、商談、見積もり、受注、制作、確認、納品、運用までの基本的な流れを整理します。
2.顧客へのヒアリング項目を統一する
目的、ターゲット、商品、必要機能、予算、納期など、最初に確認すべき項目を共有します。
3.案件開始時の情報を統一する
営業から制作へ渡す情報を決め、受注後の確認漏れや認識のズレを減らします。
4.制作工程を標準化する
担当者によって進め方が大きく変わらないよう、基本となる制作工程を整理します。
5.テンプレートを整備する
ヒアリングシート、提案資料、進行表、確認項目など、繰り返し利用できるものを共通化します。
6.役割分担を明確にする
誰が何を担当し、どの段階で確認するのかを明確にします。
7.成功事例を蓄積する
成果の高かった案件について、何が成功要因だったのかを会社全体で共有します。
8.案件終了後に振り返る
予定工数と実際の工数、修正回数、問題点などを確認し、次の案件へ活かします。
9.過去案件のノウハウを再利用する
毎回ゼロから考えるのではなく、過去の資料や成功した進め方を新しい案件でも活用します。
10.属人化解消を人事評価の目標にする
標準化、テンプレート作成、後輩育成、工数削減などを社員の正式な目標として評価します。
「すべてを同じにする」のではなく「基本形」をつくる
ECサイト開発では、
「お客様ごとに内容が違うので、標準化は難しい」
と考えられることがあります。
しかし、すべての案件を同じ内容にする必要はありません。
重要なのは、
「基本形+お客様ごとの個別対応」
という考え方です。
例えば、
問い合わせ
↓
ヒアリング
↓
課題整理
↓
提案・見積もり
↓
受注
↓
制作準備
↓
開発・制作
↓
確認・修正
↓
納品
↓
運用
↓
振り返り
という基本的な流れは共有できます。
共通化できる部分を仕組みにし、専門性が必要な部分へ社員の時間を使えるようにすることで、案件が増えても業務量が同じ割合で増え続ける状態から抜け出しやすくなります。
人事評価制度で業務改善を継続させる
会社が、
「マニュアルを作ってください」
「ノウハウを共有してください」
「業務を効率化してください」
と伝えるだけでは、納期のある仕事が優先され、改善活動は後回しになりがちです。
そこで今回の企業では、
・制作フローを標準化する
・テンプレートを作成する
・成功事例を共有する
・過去案件のノウハウを整理する
・作業工数を削減する
・役割分担を改善する
・後輩を育成する
・営業と制作の連携を改善する
・納品までの時間を短縮する
・案件ごとの利益率を改善する
といった会社の課題を、社員一人ひとりの目標へ落とし込みました。
そして、その達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映しました。
「自分の仕事を終わらせた社員」だけではなく、「会社全体が仕事をしやすくなる仕組みをつくった社員」も評価する考え方です。
これにより、属人化解消を経営者だけの課題にせず、社員が主体的に改善する仕組みをつくりました。
売上5,000万円・利益2,600万円増加につながった改善
受注から納品までの業務フローを整理し、テンプレート化や役割分担の明確化を進めたことで、担当者だけが持っていた知識を組織全体で活用しやすくなりました。
さらに、こうした改善活動を人事評価制度と連動させることで、
・制作フローの標準化
・営業と制作の情報共有
・ノウハウの蓄積
・作業効率の向上
・案件対応力の向上
・機会損失の減少
・利益率の改善
につながりました。
その結果、
売上5,000万円増加
利益2,600万円増加
という成果につながりました。
重要なのは、社員へ単純に「もっと多くの案件をこなしてください」と求めたことではありません。
「どうすれば同じ仕事を毎回ゼロから行わなくて済むのか」
「どうすれば他の社員でも同じ品質で仕事ができるのか」
「どうすれば案件が増えても利益を残せるのか」
という会社の課題そのものを社員の目標にしたことがポイントです。
この仕組みはECサイト開発会社以外にも活用できます
今回の考え方は、ECサイト開発・運用会社だけに限りません。
Web制作会社、システム開発会社、広告制作会社、動画制作会社、デザイン会社、IT企業、コンサルティング会社など、案件ごとの個別対応が多い企業にも活用できます。
特に、
「仕事のできる社員へ案件が集中している」
「担当者が変わると仕事の進め方も変わる」
「案件が増えるほど社員が忙しくなる」
「過去案件のノウハウを活用できていない」
「売上は増えているのに利益が残らない」
という企業では、属人化が成長を妨げていないか、一度確認してみることをおすすめします。
より具体的な解決方法についての無料セミナーを開催しています
ご相談について
人事評価制度は、社員の売上や案件数だけを評価する制度ではありません。
会社が今解決したい課題を社員一人ひとりの目標へ落とし込み、その改善行動を評価することで、属人化解消、業務標準化、人材育成、工数削減、利益改善を同じ方向へつなげることができます。
「案件が増えるほど忙しくなっている」
「優秀な社員へ仕事が集中している」
「受注から納品までを仕組み化したい」
「過去案件のノウハウを会社の財産にしたい」
「人事評価制度を会社の業績向上につなげたい」
このようなお悩みがございましたら、まず「どの業務が誰に集中しているのか」「どこまで標準化できるのか」を整理するところから、丁寧にお手伝いいたします。
全国の企業に対応しております。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
案件ごとに顧客の要望や必要機能が異なり、制作方法や判断基準が担当者の経験に依存しやすいことが主な原因です。受注から納品までの基本的な流れや判断基準を共有することが重要です。
できます。すべての制作内容を統一するのではなく、ヒアリング、見積もり、制作準備、確認、納品など共通する工程を標準化し、個別対応が必要な部分と分けて考えます。
標準化は専門性をなくすことではありません。基本的な工程や確認事項を共通化することでミスや抜け漏れを減らし、社員がより専門性の高い仕事へ時間を使いやすくなります。
標準化、テンプレート作成、ノウハウ共有、後輩育成、工数削減などを社員の目標に設定し、その達成度を評価・賞与へ反映することで、属人化解消に向けた行動を継続させやすくなります。
はい。少人数の会社ほど一人の社員への依存度が高くなりやすいため、早い段階から業務フローやノウハウを共有しておくことで、案件増加や担当者変更にも対応しやすくなります。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
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