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採用支援会社の社員の属人化の解決方法

採用代行や人材紹介を行う会社では、営業担当者が築いた人脈や顧客との信頼関係が大きな強みになります。

一方で、

「新規顧客を獲得できる社員が限られている」
「紹介や人脈に頼った営業になっている」
「商談の進め方が担当者によって違う」
「提携先から安定して案件につながらない」
「新人営業がなかなか育たない」

という課題が起こることがあります。

今回ご紹介するのは、東京都で採用代行・人材紹介を行う従業員19名の企業で、営業とパートナー開拓の進め方を見直した事例です。

目指したのは、営業担当者の人脈や個性をなくすことではありません。

成果を出している社員が「どのように顧客やパートナーとの関係を築き、案件につなげているのか」を整理し、会社全体で活用できる営業の仕組みへ変えていきました。

今回のお客様は、東京都で採用代行・人材紹介を行う従業員19名の企業です。

大きな経営課題となっていたのは、顧客企業との接点づくりから商談・受注までの営業導線が担当者個人に依存し、安定した顧客獲得を再現しにくかったことでした。

【お客様の課題】

新規顧客への営業方法が、
担当者の経験や人脈に依存している。

顧客企業と接点をつくってから受注するまでの流れが、
営業担当者によって異なっている。

商談で確認する内容や提案方法が、
十分に共有されていない。

パートナーとの協業方法が担当者任せになり、
継続的な案件紹介につながる仕組みが弱い。

成果を出している社員の営業方法が、
新人や他の社員へ十分に共有されていない。

その結果、会社としての営業導線を再現しにくく、
顧客獲得を安定させることが難しい。

この状態では、

優秀な営業担当者が案件を獲得
↓
その社員に顧客や人脈が集中
↓
他の社員が同じ営業を再現できない
↓
さらに優秀な社員へ営業が集中
↓
会社全体の営業力が育ちにくい

という状況になりかねません。

そこで「営業担当者個人の力を高める」だけではなく、「成果につながった営業方法を会社の能力に変える」という方向から改善を進めました。

採用支援では、顧客企業との信頼関係がとても重要です。

経営者や採用担当者から、

採用人数
採用したい人材
採用が難しい理由
これまで利用した採用方法
採用にかけられる予算
現在困っていること

などを聞きながら、適切な支援を考える必要があります。

経験豊富な営業担当者ほど、

「この会社にはこの提案が合いそうだ」
「この課題なら、まずここから聞いた方がよい」
「このパートナーと組めば顧客の課題を解決しやすい」

といった判断ができるようになります。

問題は、その判断方法が本人の中だけに残ることです。

人脈と営業の属人化は分けて考える

営業担当者が持つ人脈そのものを会社が標準化することはできません。

しかし、

どこで顧客との接点をつくったのか
どのような情報提供をしたのか
何をヒアリングしたのか
どのような提案をしたのか
なぜ受注につながったのか
どのようなフォローで関係が続いたのか

は整理できます。

「人脈があるから売れる」で終わらせず、

「信頼関係や案件獲得につながった行動は何だったのか」

まで見えるようにすることが、営業の属人化を減らす第一歩です。

自社に次のような状態がないか確認してみてください。

1.新規顧客の獲得が一部の営業担当者に集中している
2.紹介や個人の人脈に営業を頼っている
3.顧客との接点から商談までの流れが整理されていない
4.商談で確認する内容が担当者によって違う
5.提案内容が営業担当者の経験に依存している
6.受注できた理由を社内で振り返っていない
7.パートナーとの協業方法が担当者任せになっている
8.顧客やパートナーの情報が会社に十分蓄積されていない
9.新人営業が案件を獲得できるまで時間がかかる
10.営業担当者が退職すると顧客やパートナーとの関係まで弱くなる

複数当てはまる場合には、

「もっと営業件数を増やす」

ことだけでなく、

「現在成果を出している社員は、受注までに何をしているのか」

を見える化することが大切です。

1.顧客獲得までの営業導線を見える化する

最初の接点からヒアリング、提案、商談、受注までの流れを整理しました。

2.見込み顧客を整理する

どのような企業にどのような採用課題があるのかを整理し、営業対象を考えやすくしました。

3.商談の基本ヒアリング項目を共有する

採用人数、必要人材、現在の採用方法、困っていることなど、基本的な確認事項を整理しました。

4.成果につながった提案方法を共有する

受注案件について、顧客の課題、提案内容、受注理由を振り返りました。

5.商談の進め方をテンプレート化する

すべて同じ会話をするのではなく、商談で確認すべき基本的な流れを共有しました。

6.パートナー候補を整理する

どのような企業・専門家と協業すれば顧客の採用課題を解決しやすいのかを整理しました。

7.協業ルールを明確にする

紹介方法、役割分担、顧客への対応など、協業時の基本ルールを整理しました。

8.紹介から受注までを振り返る

紹介件数だけでなく、商談や受注につながった理由まで確認しました。

9.成功・失敗事例を営業教育に活用する

実際の案件を、新人や経験の浅い社員が学ぶための教材にしました。

10.ノウハウ共有と改善を人事評価につなげる

採用支援会社の営業を安定させるためには、最終的な受注件数だけを見るのではなく、その前の営業活動を整理することが重要です。

例えば、

見込み顧客の選定
↓
顧客との接点づくり
↓
情報提供
↓
初回相談
↓
現在の採用状況を確認
↓
採用課題をヒアリング
↓
必要な支援を整理
↓
提案
↓
商談
↓
条件調整
↓
受注
↓
サービス提供
↓
顧客フォロー
↓
新たな採用課題の確認

という流れです。

この営業導線を見える化すると、

どの段階で顧客が離れているのか
成果の高い営業担当者は何が違うのか
どのような顧客が案件化しやすいのか
どの提案が受注につながっているのか
新人営業に何を教えればよいのか

を確認しやすくなります。

成功事例は「受注した」という結果だけ残さない

受注できた案件について、

顧客はどのような会社だったか
どのような採用課題があったか
最初の接点は何だったか
何をヒアリングしたか
どのような提案をしたか
顧客は何を評価したか
なぜ受注につながったと考えられるか

まで整理します。

これによって「優秀な営業担当者の経験」が「会社の営業教材」に変わっていきます。

採用支援では、自社だけで新しい顧客との接点を増やす方法だけでなく、他社や専門家との協業が顧客との接点になることもあります。

しかし、

「誰と組むか」
「どう紹介してもらうか」
「紹介後に誰が対応するか」

が担当者任せになると、パートナー開拓そのものが属人化します。

そこで、

どのような顧客を紹介し合えるのか
お互いにどのような価値を提供できるのか
紹介後は誰が連絡するのか
顧客への説明をどうするのか
商談後の情報をどう共有するのか

などを整理します。

紹介件数より「紹介後」を確認する

パートナー施策では、紹介された件数だけを見るのではなく、

紹介
↓
初回接触
↓
商談
↓
提案
↓
受注

まで確認します。

すると、

「どのようなパートナーからの紹介が案件につながりやすいか」
「どのような顧客課題で協業すると価値を出しやすいか」

が見えやすくなります。

パートナーとの人間関係をマニュアル化するのではなく、良い協業につながった行動やルールを会社に残すことがポイントです。

営業導線や商談テンプレートを作っても、社員が活用・改善し続けなければ仕組みとして定着しません。

そこで今回の支援では、

会社の経営課題
↓
社員の具体的な目標
↓
日々の営業・改善行動
↓
達成度の確認
↓
人事評価
↓
賞与への反映

という流れを整えました。

例えば、

「営業方法が属人化している」

という課題なら、

「受注案件について、顧客課題・提案内容・受注理由を月1件共有する」

という目標にできます。

「商談方法が担当者によって違う」

という課題なら、

「商談後に顧客課題・ヒアリング内容・次回対応を記録する」

という目標にできます。

「パートナー開拓が個人任せになっている」

という課題なら、

「協業候補との面談内容と、紹介可能な顧客像を社内で共有する」

という目標にできます。

「新人営業が育ちにくい」

という課題なら、

「後輩の商談同行後に、良かった点と改善点をフィードバックする」

という目標にできます。

評価するのは、

「自分が何件受注したか」

という個人の成果だけではありません。

「成功方法を他の社員へ共有した」
「営業導線を改善した」
「会社として活用できるパートナー関係をつくった」
「後輩が案件を獲得できるようにした」

という組織への貢献も評価します。

「個人で売る」から「会社全体が売れる状態をつくる」へ。

個人の営業力を会社の営業力へ変えていくことがポイントです。

今回の東京都・従業員19名の採用代行・人材紹介会社では、

営業導線の見える化
顧客ヒアリング項目の整理
商談方法のテンプレート化
受注事例の共有
顧客情報の蓄積
パートナー候補の整理
協業ルールの明確化
紹介から受注までの振り返り
新人営業の育成への活用
人事評価と賞与への連動

などに取り組みました。

その結果、

・社員の属人化解消に対する意識が高まった
・営業ノウハウを社内で共有しやすくなった
・顧客獲得までの営業導線を再現しやすくなった
・パートナー開拓を組織的に進めやすくなった
・新人営業が成功事例から学びやすくなった
・会社が抱えていた課題の改善につながった

という変化が生まれました。

結果として、

売上は5,000万円増加、
利益は2,500万円増加

につながりました。

ただし、同じ取り組みを行えば、すべての企業で同じ売上・利益の増加が実現するという意味ではありません。

成果は、顧客数、案件単価、営業人数、サービス内容、市場環境などによって異なります。

今回の事例で大切なのは、

「営業担当者の人脈をなくす」

ことではありません。

一人ひとりが築いた顧客やパートナーとの関係を大切にしながら、

「その関係がなぜ案件につながったのか」

を会社全体で学べる状態にすることです。

この考え方は採用代行・人材紹介会社だけでなく、

人材派遣
採用支援
営業代行
ITサービス
Web制作
広告・マーケティング
コンサルティング
士業
製造業
建設業

など、営業ノウハウや顧客との関係が特定社員に集中している企業にも応用できます。

全国のあらゆる業種の企業に対応できます。

「新規顧客の獲得が一部の社員に集中している」
「紹介や人脈に頼った営業になっている」
「商談の進め方が担当者によって違う」
「提携先を増やしても案件につながらない」
「新人営業がなかなか育たない」
「営業担当者が辞めると顧客まで離れそうで不安」

このようなお悩みがある場合には、

「もっと営業件数を増やすにはどうするか」

だけではなく、

「現在成果を出している社員の経験を、会社全体でどれだけ活用できているか」

という視点から営業の仕組みを見直してみる方法があります。

ご相談はこちらからお送りいただけます。

Q
なぜ採用代行・人材紹介会社では営業が属人化しやすいのですか?
A

顧客との信頼関係、紹介、人脈、商談でのヒアリングや提案などが営業担当者個人の経験に蓄積されやすいためです。人間関係そのものではなく、案件獲得につながった行動や判断を共有することで属人化を減らせます。

Q
採用支援会社の営業を仕組み化するには何から始めればよいですか?
A

まず、見込み顧客との接点からヒアリング、提案、受注、顧客フォローまでの営業導線を見える化します。そのうえで、成果を出している社員が各段階で何をしているのかを整理すると、共有できる営業ノウハウを見つけやすくなります。

Q
紹介や人脈に頼った営業も仕組み化できますか?
A

人脈そのものを標準化することはできませんが、顧客との接点づくり、情報提供、ヒアリング、紹介後の対応、継続的なフォローなど、信頼関係や受注につながった行動は共有できます。

Q
パートナー開拓を安定した顧客獲得につなげるには何が必要ですか?
A

協業する相手を増やすだけでなく、紹介する顧客像、役割分担、紹介後の対応方法を明確にし、紹介から商談・受注までを確認することが重要です。成果につながった協業方法を会社のノウハウとして蓄積します。

Q
採用支援会社の属人化解消を人事評価へどう反映すればよいですか?
A

個人の売上や受注件数だけでなく、成功事例の共有、顧客情報の蓄積、営業導線の改善、パートナー開拓、後輩育成などを具体的な社員目標に設定する方法があります。個人の営業力を会社全体の営業力へ広げる行動を評価することがポイントです。

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表

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