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セールスプロモーション会社の社員の属人化の解決方法

訪問営業や催事販売を行うセールスプロモーション会社では、お客様と直接向き合う社員の営業力や接客力が大きな強みになります。

一方で、

「売れる社員と売れない社員の差が大きい」
「同じ商品でも担当者によって成約率が違う」
「ベテラン社員の営業方法を新人が再現できない」
「現場によって接客品質にばらつきがある」
「優秀な社員のノウハウが会社に残らない」

といった課題が生まれることがあります。

今回ご紹介するのは、愛知県でセールスプロモーション事業を行う従業員17名の企業で、訪問営業・催事販売の現場ノウハウを整理し、会社の仕組みに変えていった事例です。

目指したのは、すべての社員に同じ話し方をさせることではありません。

成果を出している社員が「何を見て、何を聞き、どのように提案しているのか」を整理し、社員それぞれの個性を活かしながら、会社全体の営業力を高めていくことでした。

今回のお客様は、愛知県でセールスプロモーション事業を行う従業員17名の企業です。

大きな経営課題となっていたのは、訪問営業や催事販売の成果が担当者の経験やノウハウに依存し、成約率や接客品質にばらつきが生じていたことでした。

【お客様の課題】

訪問営業の進め方が、
担当社員の経験や感覚に依存している。

催事でのお客様への声かけや接客方法が、
社員によって大きく異なっている。

成果を出している社員のヒアリングや提案方法が、
他の社員へ十分に共有されていない。

お客様から断られたときの対応や切り返しが、
担当者個人の経験に任されている。

新人が現場に入ってから成果を出すまで、
ベテラン社員の指導力に左右されやすい。

その結果、担当者によって成約率や接客品質に差が生まれ、
会社として安定した営業成果を再現しにくい。

この状態では、

優秀な社員が成果を出す
↓
その社員に重要な現場を任せる
↓
さらに経験とノウハウが集中する
↓
他の社員との差が広がる
↓
会社全体の営業力が育ちにくい

という状況になりかねません。

そこで、優秀な社員の営業力を弱めるのではなく、

「優秀な社員の経験から、他の社員も学べる会社にする」

という方向から改善を進めました。

訪問営業や催事販売では、お客様の反応を見ながら、その場で対応を変える力が求められます。

例えば、

どのタイミングで声をかけるか
最初に何を話すか
どのような質問をするか
お客様の関心をどう判断するか
どの商品・サービスを提案するか
断られたときにどう対応するか
いつクロージングするか

など、多くの判断があります。

経験豊富な社員は、これらを自然に行っていることがあります。

しかし、

「あの人は営業センスがある」
「経験が長いから売れる」

だけで終わらせると、他の社員は学べません。

営業の個性と属人化は分けて考える

営業を標準化するというと、

「全員に同じ営業トークをさせるのではないか」

と心配されることがあります。

しかし、目指すのは営業担当者を同じタイプにすることではありません。

標準化するのは、

営業前の準備
最初のアプローチ
基本的なヒアリング項目
商品説明で伝えるべき内容
よくある質問への対応
断られた理由の記録
契約前の確認
営業後の振り返り

など、成果につながる基本的なプロセスです。

基本を会社で共有したうえで、それぞれの社員の話し方や人柄を活かすことが大切です。

自社に次のような状態がないか確認してみてください。

1.成約率が担当者によって大きく異なる
2.優秀な社員がなぜ売れるのか説明できない
3.お客様への声かけや営業トークが担当者任せになっている
4.ヒアリングする内容が社員によって違う
5.断られたときの切り返し方法が共有されていない
6.訪問先・催事会場によって接客品質に差がある
7.成功した営業事例を社内で振り返っていない
8.新人教育をベテラン社員のOJTだけに頼っている
9.ベテラン社員が休むと現場の成果が下がりやすい
10.社員数を増やしても営業成果が安定して伸びない

複数当てはまる場合には、

「もっと営業件数を増やす」

ことだけでなく、

「成果を出している社員は、どのような行動や判断をしているのか」

を整理することが大切です。

1.営業プロセス全体を見える化する

営業前の準備から接客、提案、成約、振り返りまでの流れを整理しました。

2.最初のアプローチ方法を整理する

どのような声かけから会話につながりやすいのか、成功事例を共有しました。

3.基本的なヒアリング項目を共有する

お客様の状況や希望を把握するために、何を確認するのかを整理しました。

4.商品・サービスの説明ポイントを整理する

単に特徴を説明するのではなく、お客様の課題に合わせて何を伝えるのかを共有しました。

5.よくある断りへの対応を蓄積する

実際の現場で出てくる質問や断り方と、それに対する対応事例を共有しました。

6.成約につながった営業を振り返る

何を話したかだけでなく、なぜ成約につながったのかを確認しました。

7.成約しなかった理由も共有する

失敗を責めるのではなく、次の営業を改善するための情報として活用しました。

8.現場ごとの違いを記録する

訪問先や催事会場による顧客層・反応の違いを整理し、次の現場へ活かしました。

9.営業ノウハウを新人教育に活用する

成功・失敗事例や基本手順を教材にし、先輩社員による指導のばらつきを減らしました。

10.ノウハウ共有と業務改善を人事評価につなげる

訪問営業や催事販売の成果を安定させるためには、最終的な成約件数だけではなく、そこに至るまでの営業プロセスを見ることが重要です。

例えば、

営業前の準備
↓
対象となるお客様の確認
↓
最初の声かけ
↓
会話のきっかけづくり
↓
お客様の状況をヒアリング
↓
ニーズ・課題の把握
↓
商品・サービスの説明
↓
お客様からの質問
↓
不安や疑問への対応
↓
提案
↓
クロージング
↓
契約内容の確認
↓
成約
↓
営業結果の記録
↓
成功・失敗理由の振り返り

という流れです。

この流れを見える化すると、

どの段階でお客様との会話が終わっているのか
成果の高い社員は何が違うのか
どの説明がお客様に伝わりやすいのか
どのような質問から成約につながっているのか
新人には何から教えればよいのか

を確認しやすくなります。

「売れた」という結果だけでなく理由を残す

例えば、成約した案件について、

どのようなお客様だったか
最初にどのように声をかけたか
お客様は何に困っていたか
どのような質問をしたか
何を提案したか
どのような不安があったか
どのように対応したか
なぜ成約につながったと考えられるか

まで記録します。

これによって、一人の成功体験を他の社員が学べる営業ノウハウに変えていきます。

訪問営業・催事販売では、現場経験が重要です。

だからこそ新人教育を、

「とにかく現場へ出て覚える」

だけにしないことが大切です。

例えば、

基本的な営業の流れ
お客様への声かけ
ヒアリング方法
商品説明
よくある質問
断られたときの対応
成約につながった事例
成約しなかった事例

を教材として共有します。

ロールプレイと実際の現場をつなげる

新人教育では、マニュアルを読むだけでなく、実際の場面を想定したロールプレイを行います。

そして現場終了後に、

うまくできたこと
困った場面
お客様から出た質問
答えに迷ったこと
先輩社員との違い
次回変えること

を振り返ります。

新人の失敗を減点材料として見るだけではなく、会社全体の営業方法を改善する材料として活用します。

こうすると、

現場で経験する
↓
振り返る
↓
ノウハウとして共有する
↓
他の社員が学ぶ
↓
次の現場で試す
↓
さらに改善する

という循環が生まれます。

営業手順やマニュアルを作っても、社員が使い、改善し続けなければ仕組みとして定着しません。

そこで今回の支援では、

会社の経営課題
↓
社員の具体的な目標
↓
日々の営業・改善行動
↓
達成度の確認
↓
人事評価
↓
賞与への反映

という流れを整えました。

例えば、

「成功した営業方法が共有されていない」

という課題なら、

「成約案件について、お客様の課題・提案内容・成約理由を月○件共有する」

という目標にできます。

「切り返し方法が属人化している」

という課題なら、

「現場で受けた質問や断りへの対応事例を月○件共有する」

という目標にできます。

「新人が育ちにくい」

という課題なら、

「後輩とのロールプレイを月○回実施し、改善点をフィードバックする」

という目標にできます。

「接客品質にばらつきがある」

という課題なら、

「現場終了後に課題を記録し、改善方法をチームで共有する」

という目標にできます。

評価するのは、

「自分が何件成約したか」

という個人の成果だけではありません。

「成功方法を他の社員へ共有した」
「営業手順を改善した」
「失敗を再発防止につなげた」
「後輩が成果を出せるようにした」

という組織への貢献も評価します。

「自分が売れる」から「他の社員も売れるようにする」へ。

個人の営業力を会社の営業力へ変えていくことがポイントです。

今回の愛知県・従業員17名のセールスプロモーション会社では、

営業プロセスの見える化
声かけ・ヒアリング方法の整理
商品説明の基本項目の共有
切り返し事例の蓄積
成約事例の振り返り
失敗事例の共有
現場ごとの情報蓄積
新人教育への活用
ロールプレイと現場振り返り
人事評価と賞与への連動

などに取り組みました。

その結果、

・社員の属人化解消に対する意識が高まった
・成果を出している社員の営業方法を共有しやすくなった
・成約率のばらつきを見直しやすくなった
・接客品質を会社全体で改善しやすくなった
・新人が営業方法を学びやすい環境づくりにつながった
・会社が抱えていた課題の改善につながった

という変化が生まれました。

結果として、

売上は4,000万円増加、
利益は2,000万円増加

につながりました。

ただし、同じ取り組みを行えば、すべての企業で同じ売上・利益の増加が実現するという意味ではありません。

成果は、商品・サービス、客単価、営業人数、訪問先、催事会場、市場環境などによって異なります。

今回の事例で大切なのは、

「優秀な営業社員の個性をなくす」

ことではありません。

その社員が持っている経験や判断の中から、他の社員も学べる部分を会社に残すことです。

この考え方はセールスプロモーション会社だけでなく、

訪問営業
催事販売
営業代行
店舗販売
法人営業
人材サービス
不動産
通信サービス
Web・ITサービス
製造業

など、営業・接客ノウハウが特定社員に集中している企業にも応用できます。

全国のあらゆる業種の企業に対応できます。

「売れる社員と売れない社員の差が大きい」
「営業方法を教えても新人がなかなか育たない」
「訪問先や催事会場によって成果に差がある」
「営業トークや切り返しが社員任せになっている」
「優秀な社員が辞めたら売上が落ちそうで不安」
「会社全体の成約率や接客品質を高めたい」

このようなお悩みがある場合には、

「もっと営業件数を増やすにはどうするか」

だけではなく、

「成果を出している社員の経験を、会社全体でどれだけ活用できているか」

という視点から営業の仕組みを見直してみる方法があります。

ご相談はこちらからお送りいただけます。

Q
なぜ訪問営業や催事販売では営業が属人化しやすいのですか?
A

お客様の反応を見ながら、声かけ、ヒアリング、商品説明、切り返し、クロージングなどをその場で判断する必要があり、経験豊富な社員の感覚やノウハウに依存しやすいためです。成果につながった行動や判断を共有することで属人化を減らせます。

Q
訪問営業・催事販売では、どの業務を標準化できますか?
A

営業前の準備、最初のアプローチ、基本的なヒアリング項目、商品説明、よくある質問への対応、契約前の確認、営業後の振り返りなどを標準化できます。社員の話し方や個性まで統一する必要はありません。

Q
営業をマニュアル化すると社員の個性がなくなりませんか?
A

営業担当者全員に同じ話し方を求める必要はありません。共通する営業プロセスや確認項目を整えたうえで、それぞれの社員の話し方、人柄、得意なコミュニケーションを活かすことが大切です。

Q
新人営業を早く育てるには何が重要ですか?
A

ベテラン社員のOJTだけに頼らず、基本的な営業手順、成功・失敗事例、切り返し事例を共有し、ロールプレイと実際の現場経験を組み合わせます。現場終了後に振り返りを行い、次の行動まで明確にすると学習しやすくなります。

Q
営業の属人化解消を人事評価へどう反映すればよいですか
A

個人の売上や成約件数だけでなく、成功事例の共有、営業手順の改善、切り返し事例の蓄積、後輩育成などを具体的な社員目標に設定する方法があります。個人の営業力を会社全体へ広げる行動を評価することがポイントです。

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表

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