
調査計画・現場対応・報告書作成を仕組みに変える|業務標準化と人事評価の連動で売上4,200万円・利益2,000万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
調査会社の属人化を減らし、人手不足でも品質と利益を安定させる組織づくり
「経験豊富な調査員に仕事が集中している」
「人手が足りず、依頼があっても受けられないことがある」
「担当者によって調査の進め方が違う」
「報告書作成に時間がかかり、利益が残りにくい」
企業調査や雇用前調査などを行う調査会社では、このようなお悩みが起こることがあります。
今回ご紹介するのは、大阪府で企業調査、雇用前調査、社員に関する調査などを行う従業員17名の企業です。
高い現場対応力を強みにしている一方、調査計画、現場対応、情報整理、報告書作成などが経験豊富な社員へ依存しやすく、人員不足が受注機会の取りこぼしにつながることが課題でした。
また、担当者によって仕事の進め方が異なることで工数が増え、拠点や担当者による品質のばらつきも生じやすい状態でした。
そこで、業務プロセスの標準化とマニュアル整備を進め、その改善を社員一人ひとりの目標に設定しました。
さらに、その達成度を人事評価と賞与へ反映。
その結果、社員の属人化解消への意識が高まり、会社の課題改善が進み、
売上 4,200万円増加
利益 2,000万円増加
につながりました。
お客様が抱えていた課題
この企業では、専門的な判断が求められる各種調査サービスを提供していました。
一方で、次のような課題がありました。
経験豊富な調査員へ案件が集中する
調査計画の作り方が担当者によって異なる
現場での確認事項や判断が個人の経験に依存する
情報整理の方法が統一されていない
報告書作成に時間がかかる
担当者によって報告書の品質に差が出る
新人調査員を育成するまで時間がかかる
人手不足によって新しい案件を受けにくい
調査業務では経験や判断力がとても重要です。
しかし、すべてを個人の経験に頼ってしまうと、
「経験者の人数=会社が対応できる案件数」
となりやすく、会社の成長を妨げる原因になります。
そこで、専門性を残しながら、共通する業務を会社の仕組みに変えることを重要な課題としました。
調査会社で属人化が起こりやすい理由
調査業務では、案件ごとに目的、確認事項、情報量、現場状況などが異なります。
そのため、経験豊富な社員ほど、
「この案件では、最初にここを確認しよう」
「この情報については追加確認が必要だ」
「報告書では、この内容を分かりやすく整理しよう」
といった判断ができるようになります。
これは会社にとって大切な財産です。
しかし、その判断方法が本人の中だけにあると、
経験者へ案件が集中する
↓
経験者の工数が増える
↓
新人へ仕事を任せにくい
↓
案件が増えると人手不足になる
↓
受注機会を逃す
という状態になりやすくなります。
属人化を解消するとは、熟練した社員の判断をなくすことではありません。
その経験の中から他の社員も活用できる部分を整理し、会社全体のノウハウへ変えることです。
調査業務の属人化で起こりやすい10の課題
1.特定の調査員へ案件が集中する
2.調査計画の立て方が担当者によって違う
3.現場で確認する内容にばらつきがある
4.情報整理の方法が統一されていない
5.報告書作成に必要以上の時間がかかる
6.報告書の品質が担当者によって変わる
7.新人の育成に時間がかかる
8.担当者変更時の引き継ぎが難しい
9.人手不足で新しい案件を受けられない
10.売上が増えても工数が増え、利益率を高めにくい
特に注意したいのは、
「経験者が頑張っているので、今は問題なく回っている」
という状態です。
現在は問題がなくても、急な受注増加や社員の退職によって、属人化の問題が一気に表面化することがあります。
調査品質と生産性を高める10の取り組み
1.案件の種類を整理する
よくある調査内容を分類します。
2.調査開始前の確認項目を統一する
目的や必要情報などを整理します。
3.調査計画の基本形を作る
毎回一から考える部分を減らします。
4.現場での確認事項を整理する
経験者が確認しているポイントを共有します。
5.情報整理の方法を統一する
調査結果をまとめる基本ルールを作ります。
6.報告書の基本構成を標準化する
作成時間と品質のばらつきを減らします。
7.成功事例や注意事例を共有する
過去案件を新人教育にも活用します。
8.業務マニュアルを整備する
社員が必要なときに確認できる状態を作ります。
9.案件ごとの工数を把握する
どの工程に時間がかかっているのか確認します。
10.改善活動を人事評価する
標準化、教育、工数削減も社員の正式な成果として評価します。
調査計画から報告書までを標準化する
調査会社では、
「案件が一つひとつ違うので標準化できない」
と思われることがあります。
確かに、調査内容そのものは案件によって異なります。
しかし、仕事の基本的な流れには共通する部分があります。
例えば、
依頼受付
↓
目的確認
↓
必要情報の整理
↓
調査計画
↓
調査実施
↓
情報整理
↓
内容確認
↓
報告書作成
↓
品質確認
↓
納品
という流れです。
この工程を整理すると、
「どこに時間がかかっているのか」
「どこが経験者に依存しているのか」
「新人へ任せられる部分はどこか」
が見えやすくなります。
さらに、報告書についても、
基本構成
記載項目
確認項目
表現方法
最終チェック
などを共通化できます。
専門的な判断は経験者が担いながら、定型業務を仕組みにすることで、一人あたりの生産性を高めやすくなります。
会社の課題を社員目標と人事評価につなげる
業務の標準化やマニュアル作成は、日々の案件が忙しいほど後回しになりがちです。
そこで、
・調査プロセスを標準化する
・調査計画の基本形を作る
・報告書作成時間を短縮する
・品質確認の方法を統一する
・成功事例を共有する
・新人調査員を育成する
・マニュアルを整備する
・他の社員でも担当できる業務を増やす
・案件ごとの工数を削減する
・会社全体の利益につながる改善を行う
といった会社の課題を社員一人ひとりの目標へ落とし込みます。
そして、その達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。
会社の課題
↓
社員の目標
↓
改善行動
↓
業務の標準化
↓
品質・生産性向上
↓
評価・賞与
という流れです。
これによって、
「自分自身が多くの案件を担当できる社員」
だけではなく、
「他の社員も効率よく仕事ができる仕組みをつくった社員」
も評価できるようになります。
売上4,200万円・利益2,000万円増加につながった事例
今回の企業では、属人化していた調査業務について、業務プロセスの標準化とマニュアル整備を進めました。
さらに、会社が抱えていた課題を社員一人ひとりの目標へ落とし込み、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員自身が、
「自分しかできない仕事を抱える」
のではなく、
「どうすれば他の社員も同じ水準で仕事ができるのか」
を考えるようになりました。
会社の課題改善が進んだ結果、
売上 4,200万円増加
利益 2,000万円増加
につながりました。
重要なのは、単純に、
「もっと多くの案件をこなしてください」
と求めたのではないことです。
「どうすれば調査品質を保ちながら工数を減らせるのか」
「どうすれば新人へ早く仕事を任せられるのか」
「どうすれば人手不足でも受注機会を逃さない組織にできるのか」
という経営課題そのものを社員の目標にしたことがポイントです。
このようなお悩みをご相談いただけます
今回の考え方は、調査会社だけに限定されません。
コンサルティング会社、士業事務所、設備メンテナンス会社、IT企業、Web制作会社、営業支援会社など、専門知識や現場経験に依存しやすい企業にも活用できます。
特に、
「経験豊富な社員に仕事が集中している」
「担当者によって品質に差がある」
「新人が一人前になるまで時間がかかる」
「人手不足で新しい案件を受けられない」
「社員のノウハウを会社に残したい」
という企業では、業務の属人化が会社の成長を妨げていないか確認することが大切です。
人事評価制度を「社員を採点する制度」だけではなく、「会社の課題を社員全員で解決する仕組み」として活用することで、属人化解消、人材育成、品質安定、生産性向上、利益改善を一緒に進めやすくなります。
全国のさまざまな業種の企業に対応しています。
現在の組織、人事評価、業務の属人化や人手不足についてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
案件ごとに状況が異なり、調査計画や現場判断、情報整理などが経験豊富な社員の知識に依存しやすいためです。共通する工程や判断基準を整理することで属人化を減らせます。
できます。専門判断そのものをすべて統一するのではなく、依頼受付、事前確認、調査計画、情報整理、報告書作成、品質確認など共通する工程から標準化します。
経験者本人にしかできない仕事と、他の社員でも担当できる仕事を分けることが重要です。業務マニュアルや教育方法を整えることで、対応できる社員を増やしやすくなります。
できます。報告書の標準化、作成時間短縮、品質改善、マニュアル整備、若手育成などを社員目標に設定し、達成度を人事評価と賞与へ反映する方法があります。
会社の経営課題から社員目標を設定することが重要です。業務標準化、工数削減、品質改善、ノウハウ共有、人材育成などを評価対象にすることで、社員の成長と会社の利益改善を同じ方向へつなげやすくなります。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
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