
提案・見積り・開発・導入を標準化し、技術者個人の
ノウハウを会社の仕組みへ。人事評価と連動して
売上7,000万円・利益3,600万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
整体・施術院の属人化を解消し、施術品質を守りながら事業を広げる組織づくり
「人気の施術者にお客様が集中している」
「スタッフによって施術品質に差がある」
「新人を採用しても、一人前になるまで時間がかかる」
「院を増やしたいが、同じ品質を再現できるか不安」
「売上は増えているのに、思ったほど利益が残らない」
整体院や施術サービスを展開する企業では、このようなお悩みが起こることがあります。
今回ご紹介するのは、静岡県で整体関連商品の販売や、施術院への技術・経営指導などを行う従業員41名の企業です。
高い施術技術や専門知識を持つことが強みである一方、施術方法や接客、技術指導が経験豊富なスタッフに依存し、担当者によってサービス品質や業務効率に差が生まれていました。
そこで、施術品質の標準化、マニュアル整備、人材育成、新人教育の仕組み化などを社員一人ひとりの目標に設定し、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消に対する意識が高まり、会社の課題改善が進み、売上1億2,000万円、利益5,000万円の増加につながりました。
お客様が抱えていた課題
静岡県で整体関連商品の販売や、施術院への技術・経営指導を行う従業員41名の企業です。
高い技術力を持つ施術者が多数在籍し、お客様の状態に合わせた施術を提供できることが大きな強みでした。
一方で、施術という専門性の高い仕事だからこそ、技術や判断方法が個人に蓄積されやすい状態になっていました。
具体的には、
・施術方法がスタッフの経験に依存している
・担当者によって施術品質に差が出る
・人気の施術者へ予約が集中する
・新人教育がベテランスタッフ任せになる
・施術ノウハウが十分に共有されていない
・接客や説明方法が人によって異なる
・新人が一人前になるまで時間がかかる
・担当者が退職するとノウハウまで失われる
・新しい店舗を増やす際に品質を再現しにくい
・売上を増やしても人件費や教育負担が増えやすい
という課題がありました。
そこで、「技術の高い人をさらに増やす」だけではなく、「優秀な施術者が持っている技術や判断方法を会社全体で活用できる仕組みに変えること」を重要な経営課題としました。
整体・施術院で属人化が起こりやすい理由
整体や施術の仕事では、お客様一人ひとりの身体の状態が異なります。
そのため、経験豊富な施術者ほど、
「この状態なら、まずここを確認したほうがよい」
「このお客様には、この順番で施術したほうがよい」
「この場合は、強さを変えたほうがよい」
といった判断を自然に行っています。
これは会社にとって、とても価値のある財産です。
しかし、その判断方法が本人の感覚や経験の中だけにあると、
「このお客様は○○先生にしか任せられない」
という状態になってしまいます。
属人化を解消する目的は、すべての施術を同じにすることではありません。
共通する基本技術、確認項目、接客方法、判断の考え方を整理し、他のスタッフも学べる形にすることです。
整体・施術院の属人化で起こりやすい10の課題
属人化が進むと、次のような問題が起こりやすくなります。
1.人気施術者へ予約が集中する
2.スタッフによって施術品質に差が出る
3.施術方法が経験や感覚だけに依存する
4.新人教育がベテラン任せになる
5.接客や説明内容にばらつきが出る
6.施術ノウハウが会社に蓄積されない
7.新人が独り立ちするまで時間がかかる
8.担当者の退職が売上に影響する
9.新店舗を増やしても同じ品質を再現しにくい
10.売上が増えても人材・教育コストが増えやすい
特に注意したいのは、
「人気の先生が売上をつくってくれているから問題ない」
という状態です。
現在は売上が順調でも、その施術者の休職・退職や店舗拡大をきっかけに、属人化が事業成長の大きな壁になることがあります。
施術品質を仕組みに変える10の取り組み
すべての施術をマニュアル通りにする必要はありません。
基本として共有できる部分と、経験による個別判断が必要な部分を分けることが大切です。
1.施術前の確認項目を標準化する
お客様の悩み、身体の状態、過去の経緯など、最初に確認する内容を整理します。
2.施術の基本工程を整理する
施術前確認、施術、状態確認、説明までの基本的な流れを共有します。
3.基本技術を言語化する
姿勢、力加減、確認方法など、伝えられる技術を整理します。
4.判断基準を共有する
経験豊富な施術者が「なぜこの施術を選んだのか」まで共有します。
5.接客方法を標準化する
初回説明、施術中の声掛け、終了後の説明など基本的な対応を整理します。
6.成功事例を蓄積する
どのような状態に対して、どのような施術を行ったかを共有します。
7.新人教育を段階化する
入社直後、1か月、3か月など、習得すべき技術を段階ごとに明確にします。
8.技術チェックの基準をつくる
一人で施術を任せられる基準を明確にします。
9.店舗運営も標準化する
予約、受付、施術、会計、次回案内なども共通化します。
10.属人化解消を人事評価の対象にする
後輩育成、マニュアル改善、技術共有などを正式な評価項目にします。
技術者の個性を残しながら施術品質を標準化する
整体や施術の仕事では、
「標準化すると施術者の個性がなくなるのではないか」
と感じることがあります。
しかし、標準化の目的は個性をなくすことではありません。
例えば、
来院
↓
ヒアリング
↓
身体状態の確認
↓
施術方針の説明
↓
施術
↓
状態確認
↓
今後の説明
↓
次回提案
という基本的な流れは共有できます。
そのうえで、お客様一人ひとりの身体の状態に合わせて施術者が判断します。
つまり、
「基本品質は会社として保証する」
「高度な部分は施術者の専門性を活かす」
という考え方です。
これによって、新人が基本を早く身につけやすくなり、経験豊富な施術者はさらに高度な技術へ集中できるようになります。
人事評価で技術共有と人材育成を社員の目標にする
経営者が、
「新人を育ててください」
「施術ノウハウを共有してください」
「マニュアルを作ってください」
と言うだけでは、予約や施術が忙しいほど改善活動は後回しになります。
そこで、会社が解決したい課題を社員一人ひとりの正式な目標へ落とし込みます。
例えば、
・施術方法を標準化する
・施術マニュアルを改善する
・成功事例を共有する
・新人スタッフを育成する
・技術チェック制度を整える
・接客方法を標準化する
・他のスタッフでも対応できるお客様を増やす
・施術時間や準備時間を改善する
・店舗運営の効率を高める
・会社全体の利益につながる改善を行う
といった目標です。
そして、その達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。
「自分自身の施術技術が高い人」だけではなく、
「自分の技術を他のスタッフへ伝え、会社全体の施術力を高めた人」
も評価する考え方です。
売上1億2,000万円・利益5,000万円増加につながった取り組み
今回の企業では、施術品質の標準化やマニュアル整備、新人教育の仕組み化を進めました。
さらに、ベテランスタッフが持つ技術や判断方法を共有し、特定の人にしかできない施術を少しずつ減らす取り組みを社員の目標へ落とし込みました。
その達成度を人事評価と賞与へ反映したことで、社員の属人化解消に対する意識が高まり、会社の課題改善が進み、
・売上1億2,000万円増加
・利益5,000万円増加
につながりました。
重要なのは、
「もっと多くのお客様を施術してください」
と求めただけではないことです。
「どうすれば優秀な施術者の技術を他のスタッフへ伝えられるか」
「どうすれば新人が短期間で成長できるか」
「どうすれば担当者が変わっても一定の品質を保てるか」
「どうすれば店舗を増やしても同じ価値を提供できるか」
という会社の経営課題そのものを、社員の目標にしたことがポイントです。
この仕組みは整体院以外の専門サービスにも活用できます
今回の考え方は、整体院や施術関連企業だけに限定されるものではありません。
整骨院、接骨院、リラクゼーションサロン、美容サロン、エステサロン、トレーニングジム、スクール、専門サービス会社などにも応用できます。
特に、
「人気スタッフにお客様が集中している」
「スタッフによってサービス品質に差がある」
「新人がなかなか育たない」
「店舗を増やしたいが品質が心配」
「社員が辞めると技術まで失ってしまう」
という企業では、属人化が事業拡大を妨げていないか確認することが大切です。
ご相談について
人事評価制度は、売上や施術件数だけで社員を評価するためのものではありません。
会社が今解決したい課題を社員一人ひとりの目標へ落とし込み、その改善行動を評価することで、属人化解消、技術継承、新人育成、施術品質向上、店舗展開、利益改善を同じ方向へつなげることができます。
「人気スタッフに予約が集中している」
「スタッフによって施術品質が違う」
「新人をもっと早く育成したい」
「多店舗展開しても品質を維持したい」
「人事評価制度を会社の業績向上につなげたい」
このようなお悩みがございましたら、まず「どの技術や業務が誰に集中しているのか」「どこまで標準化・共有できるのか」を整理するところから、丁寧にお手伝いいたします。
全国の企業に対応しております。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
身体の状態を見極める判断や施術技術が、経験豊富なスタッフ個人に蓄積されやすいためです。基本技術や判断の考え方を共有することで、属人化を減らしやすくなります。
できます。施術内容そのものをすべて同じにするのではなく、ヒアリング、身体状態の確認、基本技術、説明、施術後確認など共通部分を標準化します。
なくす必要はありません。基本品質を会社として共有したうえで、経験豊富な施術者の高度な判断や技術を活かします。「基本の再現性」と「専門性」を両立させる考え方です。
後輩育成、技術共有、マニュアル改善、成功事例の共有、他のスタッフでも対応できる業務を増やすことなどを正式な目標にし、達成度を評価・賞与へ反映することで継続しやすくなります。
有効です。店舗数が増えるほど、特定の施術者だけに依存しない教育方法、施術基準、接客方法、店舗運営の仕組みが重要になります。基本品質を標準化しておくことで、新しい店舗でもサービスを再現しやすくなります。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
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