
担当者ごとに異なる営業・提案を会社の仕組みに変える営業導線の
標準化・数値目標と収益性の見える化・人事評価の連動で
売上4,000万円・利益2,000万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
Webマーケティング会社の営業属人化を減らし、新規顧客を安定して増やす組織づくり
Webマーケティング支援会社では、お客様の業種や課題に合わせて提案内容を変えることが求められます。
その柔軟な対応力は大きな強みです。
一方で、個別案件への対応が増えるほど、
「営業の進め方が担当者によって違う」
「提案資料を案件ごとに一から作っている」
「成果を出している社員の営業方法を他の社員が再現できない」
「新規顧客を増やしたいが、営業を担当できる社員が限られている」
といった営業の属人化が起こりやすくなります。
これでは、新規顧客を増やそうとしても、営業担当者の工数が先に限界を迎えてしまいます。
そこで重要になるのが、営業を単に「個人の能力」と考えるのではなく、
「どのような顧客へ」
「どのような方法で接点をつくり」
「どのように提案し」
「どの程度の確率で受注し」
「どれだけ利益が残ったのか」
までを会社の仕組みとして整理することです。
ここでは、大阪府の従業員17名のWebマーケティング支援会社の事例をもとに、営業の属人化を減らし、新規顧客獲得を再現しやすくする組織づくりについてご紹介します。
お客様が抱えていた課題
今回ご相談いただいたのは、大阪府でWebマーケティング支援を行っている従業員17名の会社です。
お客様ごとの課題に合わせた、
個別案件中心の受託型業務が多く、
柔軟なサービス提供を強みとしていました。
その一方で、
営業プロセスや提案方法が、
担当者個人の経験や判断に、
依存しやすい状態になっていました。
また、
案件によって提案内容が異なるため、
提案資料や営業方法についても、
個別に考える場面が多くありました。
その結果、
新規顧客を増やそうとすると、
営業担当者の工数も増え、
事業拡大のボトルネックになりやすい状況でした。
さらに、サービスごとに、
「どの営業活動が成果につながっているのか」
「どのサービスが利益を生み出しているのか」
を確認できる仕組みも、改善の余地がありました。
そこで、営業を個人の経験だけに頼るのではなく、成果につながる営業方法を会社の仕組みに変えていくことが経営課題となりました。
なぜWebマーケティング会社では営業が属人化しやすいのか
Webマーケティング会社では、顧客によって業種、商品、競合、課題が異なります。
そのため、営業や提案も個別対応になりやすい特徴があります。
営業担当者の経験に頼りやすい
経験豊富な社員は、顧客との会話から課題を見つけ、適切なサービスを提案できます。
しかし、その判断方法が言語化されていなければ、経験の浅い社員は同じように提案できません。
提案内容が案件ごとに変わる
顧客の課題に合わせることは大切ですが、毎回ゼロから提案を組み立てると、営業に必要な時間が増えてしまいます。
売上だけでは営業の良し悪しを判断しにくい
売上が大きくても、営業やサービス提供に多くの工数が必要であれば、十分な利益が残らない場合があります。
そのため、受注件数や売上だけでなく、営業活動の数値目標とサービスごとの収益性を一緒に確認することが重要です。
Webマーケティング会社で起こりやすい10の営業課題
1.営業方法が担当者によって違う
見込み客の探し方から商談、提案まで、担当者ごとに進め方が変わります。
2.営業成果が一部の社員に集中する
経験豊富な社員には受注が集まり、他の社員との差が広がりやすくなります。
3.提案資料を毎回一から作る
過去の成功事例を活用できず、提案準備に多くの時間を使います。
4.成功した営業方法を再現できない
受注した理由が整理されず、成功が個人の経験で終わってしまいます。
5.新規顧客を増やすほど営業工数が増える
営業プロセスが標準化されていないため、事業拡大とともに社員の負担も増えます。
6.営業活動の数値目標が曖昧になる
問い合わせ、商談、提案、受注など、どこを改善すべきなのか判断しにくくなります。
7.サービスごとの収益性が見えにくい
売上は確認していても、営業や提供に必要な工数まで含めた利益を把握できていない場合があります。
8.受注しやすい顧客像が共有されない
どのような企業が自社のサービスに合うのかが、営業担当者の感覚に依存します。
9.新人営業の育成に時間がかかる
営業の型がないため、経験を積むまで一人で商談を任せにくくなります。
10.事業を拡大しにくい
営業担当者を増やしても同じ営業方法を再現できなければ、組織として新規顧客を増やしにくくなります。
営業の属人化を減らす10の取り組み
今回の支援では、サービスごとの数値目標と収益性を明確にし、再現できる営業導線を構築することを目標にしました。
1.現在の営業方法を見える化する
見込み客の獲得から受注まで、現在どのような営業活動を行っているのかを整理します。
2.受注につながった営業活動を分析する
成果を出している社員が、どのような顧客へ、どのような提案をしているのかを確認します。
3.狙う顧客像を明確にする
自社のサービスで成果を提供しやすい企業の業種、規模、課題などを整理します。
4.営業プロセスを標準化する
見込み客の獲得、初回接触、ヒアリング、提案、契約までの基本的な流れを決めます。
5.ヒアリング項目を共通化する
顧客の課題を把握するために必要な質問を整理し、担当者による聞き漏らしを減らします。
6.提案フォーマットを整える
過去の成功事例をもとに基本となる提案の型をつくり、案件ごとに必要な部分だけを調整します。
7.サービスごとの数値目標を決める
問い合わせ数、商談数、提案数、受注数、受注率など、営業活動を確認する指標を明確にします。
8.サービスごとの収益性を確認する
売上だけでなく、営業やサービス提供に必要な工数を含めて利益を確認します。
9.営業の仕組みづくりを社員目標にする
営業プロセスの標準化や提案フォーマットの作成などを、具体的な社員目標として設定します。
10.達成度を人事評価と賞与につなげる
個人の売上だけではなく、会社全体の営業力を高める仕組みづくりも評価し、その達成度を賞与に反映します。
営業導線を「見込み客獲得から利益」まで見える化する
再現性のある営業をつくるためには、受注という結果だけを見るのではなく、その前後の流れを確認することが大切です。
例えば、
見込み客との接点をつくる
↓
問い合わせ・相談につなげる
↓
顧客の課題をヒアリングする
↓
適切なサービスを提案する
↓
受注する
↓
サービスを提供する
↓
必要な工数を確認する
↓
売上と利益を確認する
↓
営業方法を改善する
という流れをつくります。
そして、それぞれの段階を数値で確認します。
例えば、100件の見込み客に接触して10件の商談が生まれ、5件に提案し、2件が受注したとします。
この場合、
接触から商談につながる割合
商談から提案につながる割合
提案から受注につながる割合
といった数字を確認できます。
数字が分かれば、
「営業社員の能力が足りない」
と漠然と考えるのではなく、
「見込み客から商談につながる割合を改善しよう」
「提案後の受注率を改善しよう」
という具体的な対策を考えやすくなります。
さらに重要なのが収益性です。
受注率が高いサービスでも、提供に非常に多くの工数が必要であれば、利益が残りにくい可能性があります。
そのため、
「売れるサービス」
だけではなく、
「自社が強みを発揮でき、適切な利益も確保できるサービス」
を把握することが、安定した事業づくりにつながります。
会社の営業課題を社員目標と人事評価につなげる
営業の属人化を解消するために、
「営業方法を共有してください」
「提案資料を標準化してください」
と伝えるだけでは、日々の案件が優先され、仕組みづくりが後回しになることがあります。
そこで、
会社の経営課題
↓
社員の具体的な目標
↓
日々の行動
↓
達成度の確認
↓
人事評価
↓
賞与への反映
という流れをつくります。
例えば、
「営業が属人化している」
という会社の課題を、
「受注につながった営業方法を毎月共有する」
「ヒアリング項目を標準化する」
「提案フォーマットを作成する」
「サービスごとの受注率を確認する」
「サービスごとの収益性を分析する」
といった具体的な社員目標へ変えます。
これにより、
「会社が何を改善したいのか」
「自分は何をすれば評価されるのか」
が社員にも分かりやすくなります。
また、評価するのは個人の売上だけではありません。
成果を出している社員の営業方法を会社に残し、
「他の社員も成果を出せるようにする」
という行動も評価します。
個人の営業力を会社の営業力へ変えることが、属人化を減らす大切なポイントです。
売上4,000万円・利益2,000万円増加につながった事例
今回の大阪府・従業員17名のWebマーケティング支援会社では、2025年7月7日から、サービスごとの数値目標と収益性を明確にし、再現性のある営業導線を構築する取り組みを進めました。
さらに、営業プロセスや提案方法の属人化を減らすことを社員の具体的な目標とし、その達成度を賞与へ反映する人事評価の仕組みを取り入れました。
取り組みを進める中で、社員にも、
「自分自身が成果を出すだけでなく、その方法を他の社員が再現できる形で残す」
という意識が高まり、営業の属人化をはじめとする会社の課題改善につながりました。
その結果として、
売上は4,000万円増加、
利益は2,000万円増加
につながりました。
もちろん、営業プロセスの標準化や数値目標の設定、人事評価制度の導入によって、すべての企業で同じ結果が得られるという意味ではありません。
大切なのは、自社の営業活動を見える化し、
「どこで顧客を獲得できているのか」
「どこで見込み客を逃しているのか」
「どのサービスが利益につながっているのか」
「成果を出している社員は何をしているのか」
を一つずつ整理することです。
この事例が参考になりやすい企業
Webマーケティング会社だけではありません。
営業が社長や一部の社員に集中している
担当者ごとに営業方法が違う
営業資料を毎回一から作っている
成功している営業方法が社内で共有されていない
新規顧客を増やすほど営業担当者が忙しくなる
サービスごとの受注率が分からない
売上は分かるが案件ごとの利益が見えにくい
営業社員を増やしても成果にばらつきがある
営業や制作のノウハウを会社に残したい
といった企業にも参考にしていただきやすい考え方です。
営業、制作、生産、技術、顧客対応などのノウハウが特定の社員に集中している企業であれば、全国・業種を問わず応用できます。
より具体的な解決方法についての無料セミナーを開催しています
営業の属人化や人事評価についてご相談いただけます
「営業が特定の社員に頼りきりになっている」
「新規顧客を増やしたいが営業担当者の工数に限界がある」
「営業社員によって受注率に大きな差がある」
「成果を出している営業方法を会社全体に広げたい」
「提案資料を毎回一から作っている」
「どのサービスが利益につながっているのか整理したい」
「会社の課題解決を社員自身の目標にしたい」
このようなお悩みがありましたら、現在の営業方法や業務の流れを整理するところからご相談いただけます。
営業の属人化を減らすことは、営業社員の個性や提案力をなくすことではありません。
大切なのは、
「どこまでを会社の共通ルールにするのか」
「どこから社員の判断に任せるのか」
を分けることです。
成果を出している社員の経験を言葉にし、営業プロセスや提案フォーマットとして会社に残すことで、経験の浅い社員にも活用できるようになります。
そして、営業活動を数値で確認し、サービスごとの収益性まで把握することで、単に売上を増やすだけではなく、利益を残しながら成長する組織を目指しやすくなります。
Webマーケティング会社に限らず、営業や制作、生産、技術、顧客対応などのノウハウが属人化している企業にも対応しています。
全国・業種を問わずご相談いただけます。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
営業の進め方、顧客へのヒアリング、提案方法、判断基準などが特定の社員の経験や感覚に依存し、その社員以外では同じ成果を再現しにくい状態です。
まず、成果を出している社員の営業活動を、見込み客の獲得、商談、ヒアリング、提案、受注まで工程ごとに整理します。その中から他の社員も実行できる行動を抽出し、営業の基本的な流れとして標準化します。
見込み客数、問い合わせ数、商談数、提案数、受注数、受注率などを確認します。さらに、サービス提供に必要な工数や利益まで確認すると、売上だけでは分からない営業活動の収益性も把握しやすくなります。
すべての営業活動を同じにする必要はありません。ヒアリング項目や基本的な営業プロセスなど共通化できる部分を標準化し、顧客ごとの課題に合わせた提案は社員の判断を活かすことで、再現性と柔軟性を両立できます。
はい。営業、制作、生産、技術、顧客対応などのノウハウが一部の社員に集中している企業や、事業拡大に伴って工数増加や品質のばらつきが起きている企業であれば、業種を問わず応用できる考え方です。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
-
前の記事
営業支援会社の社員の属人化の解決方法
-
次の記事
クリエイティブ制作会社の社員の属人化の解決方法
課題解決事例 キーワード検索