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IT会社の社員の属人化の解決方法

「営業のできる社員に案件が集中している」

「お客様ごとに提案内容が違い、毎回ゼロから考えている」

「営業担当者によって受注率が大きく違う」

「営業から開発担当への引き継ぎで抜け漏れが起きる」

「売上は増えているのに、案件によって利益に大きな差がある」

ITコンサルティング、システム開発、Webマーケティングなど、お客様ごとに内容を変えて提供する企業では、このようなお悩みが起こることがあります。

お客様の課題に合わせて柔軟に提案できることは、大きな強みです。

一方で、その柔軟性を担当者個人の経験だけに頼ってしまうと、

「このお客様への提案は○○さんでなければできない」

「この案件は△△さんしか内容を理解していない」

という仕事が増えていきます。

これが「属人化」です。

今回ご紹介するのは、東京都でITコンサルティング、システム構築、Webマーケティング、AI導入などの受託型サービスを提供する従業員12名の企業です。

お客様ごとに提案内容や開発内容を柔軟に変えられることが強みである一方、営業と開発が特定社員に結びつきやすく、営業方法、提案内容、受注後の進め方までが担当者の経験に依存していました。

そこで、

・営業導線の標準化
・提案方法のテンプレート化
・商談プロセスの見える化
・営業から開発への引き継ぎ方法の統一
・成功事例の共有
・案件ごとの利益管理
・若手社員へのノウハウ共有

などを会社の重要課題として整理しました。

さらに、それらの課題解決を社員一人ひとりの目標へ落とし込み、達成度を人事評価と賞与へ反映しました。

その結果、社員の属人化解消に対する意識が高まり、会社の課題改善が進み、

・売上4,000万円増加
・利益2,500万円増加

につながりました。

東京都でITコンサルティング、システム構築、Webマーケティング、AI導入などを提供する従業員12名の企業です。

お客様の課題に合わせてサービス内容を柔軟に変更できることが大きな強みでした。

一方で、受託型の仕事が中心であるため、案件ごとに提案内容や開発内容が変わり、営業から開発までの業務が社員個人の経験へ依存しやすい状態になっていました。

具体的には、

・新規顧客を獲得できる社員が限られている
・営業担当者によって商談の進め方が異なる
・担当者によって成約率に差がある
・提案資料を案件ごとに一から作っている
・顧客から聞き取る内容が営業担当者によって異なる
・受注後の情報が開発担当へ十分に伝わらないことがある
・営業担当と開発担当の役割分担が案件によって変わる
・特定社員が営業と顧客対応の両方を抱えている
・案件によって必要な工数や利益率に大きな差がある

という課題がありました。

そこで、「営業力のある社員をさらに忙しくする」のではなく、その社員が持っている営業・提案・顧客対応の方法を会社全体で活用できる仕組みに変えることを重要な経営課題としました。

IT関連の受託サービスでは、お客様によって相談内容が大きく異なります。

例えば、

・現在の経営課題
・既存のシステム環境
・解決したい業務
・必要な機能
・予算
・納期
・社内体制
・導入後の運用方法

などを確認しながら、提案内容をつくる必要があります。

そのため、経験豊富な社員ほど、

「このお客様には、この順番で質問したほうがよい」

「この問題なら、まずこの部分を整理したほうがよい」

「この要望をそのまま開発すると工数が増えるので、別の方法を提案したほうがよい」

といった判断ができるようになります。

これは会社にとって大切な財産です。

しかし、その判断方法が本人の頭の中にしかなければ、

「○○さんに聞かないと見積りができない」

「△△さんが商談しないと受注できない」

「担当営業に聞かなければ開発内容が分からない」

という状態が生まれます。

属人化を解消するということは、優秀な社員の専門性や提案力をなくすことではありません。

その人の優れた仕事の進め方を見える化し、他の社員も活用できる「会社の財産」に変えることです。

IT会社で営業や開発の属人化が進むと、次のような問題が起こりやすくなります。

1.新規顧客を獲得できる社員が一部に限られる
2.営業担当者によって成約率に大きな差が出る
3.提案内容や見積り品質にばらつきが生まれる
4.お客様から聞き取る内容が担当者によって異なる
5.営業から開発への引き継ぎで情報が抜ける
6.重要案件が一部の社員へ集中する
7.成功した営業・提案方法が社内で共有されない
8.新人が一人で商談や案件を担当するまで時間がかかる
9.案件ごとの工数や利益率に大きな差が生まれる
10.社員を増やしても売上・利益が思うように増えない

特に注意したいのは、

「仕事のできる社員が頑張っているため、今のところ会社は回っている」

という状態です。

一見すると問題がないように見えます。

しかし、案件数が増えれば、

優秀な社員へ仕事が集中

さらに忙しくなる

若手社員を育てる時間がなくなる

若手が育ちにくくなる

さらに優秀な社員へ仕事が集中

という悪循環が起こることがあります。

「できる社員をさらに忙しくする会社」ではなく、「できる社員を増やせる会社」に変えることが、事業拡大には重要です。

まず行いたいのは、

「成果を出している社員は、どのように仕事をしているのか」

を見えるようにすることです。

例えば、

・どのような会社へアプローチしているのか
・最初の商談で何を質問しているのか
・顧客の表面的な要望と本当の課題をどう分けているのか
・どのタイミングで技術担当者へ相談しているのか
・どのような順番で提案しているのか
・どのような提案が受注につながりやすいのか
・見積りを出した後にどうフォローしているのか
・失注した案件をどのように振り返っているのか

などを整理します。

「○○さんは営業センスがある」

という言葉で終わらせず、

「なぜ○○さんは受注できるのか」

を具体的な行動に分解します。

例えば、

見込み顧客の発掘

初回接点

商談

ヒアリング

経営・業務課題の整理

技術担当との確認

提案内容の設計

見積り

提案

フォロー

受注

という流れを整理します。

営業プロセスを見えるようにすると、

「問い合わせは多いのに商談につながっていない」

「商談は多いのに受注できていない」

「見積り提出後に止まっている」

など、どこに問題があるのかを会社として確認しやすくなります。

営業を「個人の営業力」だけの問題にせず、「会社全体で改善できるプロセス」へ変えていきます。

IT関連の受託案件では、お客様ごとに提案内容は違います。

しかし、提案書のすべてを毎回ゼロから作る必要はありません。

例えば、

・お客様の現状
・経営上の課題
・業務上の課題
・解決後の状態
・提案内容
・実施方法
・スケジュール
・費用
・役割分担
・導入後の支援

など、共通する部分について基本形をつくります。

「完全なオーダーメイド」から、

「会社としての基本形+顧客ごとの個別対応」

へ変えることで、提案作成時間を減らしながら品質も安定させやすくなります。

IT会社では、営業だけを標準化しても十分ではありません。

受注した後、

「営業が聞いていた話と開発担当が理解している内容が違う」

という状態になれば、手戻りや追加工数が発生します。

そこで重要なのが、営業から開発への引き継ぎです。

例えば、

受注

顧客課題の確認

目的の共有

要件の整理

予算・納期の確認

顧客との約束事項を共有

担当者・役割分担の確認

開発開始

という流れをつくります。

例えば、

・なぜお客様は今回相談したのか
・本当に解決したい問題は何か
・何を実現できれば成功なのか
・どこまでを今回の契約範囲にするのか
・納期はいつか
・予算はいくらか
・顧客側の担当者は誰か
・営業時にどのような説明をしたか
・注意すべき点は何か

などを共有します。

これによって、

「営業担当者の頭の中にしかない情報」

を減らします。

受注後の情報が明確になることで、手戻りや追加工数を抑え、案件利益を安定させることにもつながります。

案件が終了したら、

・なぜ受注できたのか
・どのような提案が評価されたのか
・想定工数と実際の工数
・どこで手戻りが発生したのか
・顧客から何を評価されたのか
・どの部分で利益を確保できたのか
・次回は何を改善するのか

を整理します。

案件を経験するたびに担当社員だけが成長するのではなく、

「会社全体にノウハウが蓄積される」

状態をつくることが大切です。

ここが今回の取り組みで大切なポイントです。

経営者が、

「営業ノウハウを共有してください」

「提案書を標準化してください」

「開発への引き継ぎをきちんとしてください」

「若手社員を育ててください」

と伝えるだけでは、日々の案件を抱えている社員にとって改善活動は後回しになりがちです。

そこで、会社が解決したい課題そのものを、社員一人ひとりの正式な目標へ落とし込みます。

例えば、

・営業プロセスを標準化する
・商談方法を共有する
・ヒアリング項目を整理する
・提案資料をテンプレート化する
・営業から開発への引き継ぎ方法を改善する
・成功事例を共有する
・新人でも担当できる業務を増やす
・後輩を育成する
・案件工数を削減する
・案件利益を改善する

といった内容です。

そして、

会社の経営課題

部署の課題

社員一人ひとりの目標

具体的な改善行動

人事評価

賞与

までをつなげます。

単に、

「自分自身が大きな売上を上げた人」

だけではなく、

「自分の営業方法を他の社員でも使えるようにした人」

「手戻りを減らす仕組みをつくった人」

「若手社員が受注できるように育成した人」

「会社全体の利益率を高める改善をした人」

も評価します。

属人化解消や業務改善を、

「時間が余ったら行う仕事」

から、

「会社が正式に評価する重要な仕事」

へ変える考え方です。

今回の企業では、

・営業導線の標準化
・商談方法の見える化
・提案テンプレートの整備
・営業から開発への引き継ぎ方法の仕組み化
・成功事例の共有
・案件工数・利益への意識向上

などを会社の課題として整理しました。

そして、それらの改善を社員一人ひとりの目標へ落とし込み、達成度を人事評価と賞与へ反映しました。

その結果、社員が、

「自分だけ受注できればよい」

「自分だけこの案件を理解していればよい」

という考え方から、

「他の社員も同じように営業できるようにする」

「営業から開発まで会社として案件を進められるようにする」

「売上だけでなく案件利益まで考える」

という方向へ意識を変えていきました。

会社の課題改善が進んだ結果、

・売上4,000万円増加
・利益2,500万円増加

につながりました。

重要なのは、社員へ単純に、

「もっと営業してください」

「もっと案件を取ってください」

と求めたことではありません。

「どうすれば他の社員も受注できるのか」

「どうすれば提案時間を短縮できるのか」

「どうすれば営業と開発の行き違いを減らせるのか」

「どうすれば案件ごとに適正な利益を残せるのか」

という会社の経営課題そのものを、社員の目標にしたことがポイントです。

この仕組みはIT関連企業だけでなく、Web制作会社、システム開発会社、広告会社、動画制作会社、コンサルティング会社、設計会社、製造業、建設業、専門商社など、「営業と専門業務が一部社員へ集中している会社」にも応用できます。

受託型の会社では、

案件が増える

優秀な社員へ仕事が集中する

残業や工数が増える

若手育成が進まない

さらに優秀な社員へ案件が集中する

利益率が下がる

という状態になることがあります。

これでは、売上が増えても会社や社員の負担ばかりが大きくなります。

目指したいのは、

優秀な社員の仕事を見える化

営業方法を標準化

提案をテンプレート化

他の社員も受注できる

営業から開発への引き継ぎを標準化

手戻りを削減

案件工数を改善

一部社員への仕事集中を軽減

案件利益を改善

売上と利益が安定して伸びる

という好循環です。

人事評価制度を「社員に点数をつける制度」ではなく、「会社の課題を社員全員で解決する仕組み」として活用することで、属人化の解消、人材育成、生産性向上、そして業績向上を同時に目指すことができます。

「社長や一部の社員しか営業できない」

「営業担当者によって受注率に大きな差がある」

「提案資料を案件ごとに一から作っている」

「営業から開発への引き継ぎで手戻りが発生している」

「案件は増えているのに利益が思うように残らない」

「人事評価制度を会社の売上・利益向上につなげたい」

このようなお悩みがございましたら、まず、

「誰に、どの営業・顧客・技術・判断・ノウハウが集中しているのか」

を整理するところから、丁寧にお手伝いいたします。

全国の企業に対応しています。

ご相談はこちらからお問い合わせください。

Q
IT会社の営業の属人化とは何ですか?
A

IT会社の営業の属人化とは、新規顧客開拓、ヒアリング、提案、見積り、商談などの方法が特定社員の経験や能力に依存し、「その社員でなければ受注できない」状態になることです。成果を出している社員の行動を見える化し、営業プロセスや提案方法として共有することが属人化解消の基本です。

Q
お客様ごとに内容が違う受託開発でも標準化できますか?
A

すべての案件を同じ内容にする必要はありません。問い合わせ、ヒアリング、課題整理、提案、見積り、受注、要件確認、開発への引き継ぎ、進捗管理など、案件に共通する部分は標準化できます。「共通する基本形+顧客ごとの個別対応」にすることで、柔軟性を維持しながら仕事の再現性を高めやすくなります。

Q
営業担当者によって受注率が違う場合、何から改善すればよいですか?
A

まず営業活動を、見込み顧客の発掘、初回接点、商談、ヒアリング、提案、見積り、フォロー、受注といった工程に分けます。そのうえで、成果を出している社員と他の社員の行動を比較します。どの工程に違いがあるのかを確認することで、「営業力が違う」という曖昧な問題を具体的な改善課題へ変えられます。

Q
営業から開発への引き継ぎを改善するにはどうすればよいですか?
A

顧客が解決したい課題、今回の契約範囲、納期、予算、顧客との約束事項、注意点など、開発開始前に必ず共有する項目を決めます。営業担当者の記憶や口頭説明だけに頼らず、共通の引き継ぎ方法を整えることで、認識違いや手戻り、追加工数を減らしやすくなります。

Q
人事評価制度でIT会社の属人化を解消できますか?
A

人事評価制度を導入するだけで属人化が自動的になくなるわけではありません。しかし、営業方法の標準化、提案テンプレートの作成、成功事例の共有、営業から開発への引き継ぎ改善、後輩育成、案件工数の削減などを社員の具体的な目標に設定し、その達成度を評価や賞与へ反映することで、「自分だけが成果を出す」だけではなく「会社全体が成果を出せる仕組みをつくる」という行動を促しやすくなります。

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表

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