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総合アウトソーシング会社の社員の属人化の解決方法

東京都でバックオフィス業務、物流業務、コールセンター業務などの総合アウトソーシングサービスを提供する、従業員780名の企業の事例です。

幅広い業務を受託し、顧客企業の事業運営を支えていました。

一方で、人手不足が慢性化するなか、顧客ごとに異なる業務仕様への対応が増え、特定の社員の経験や判断に依存する業務が多くなっていました。

さらに、複数のサービスや拠点で業務の進め方が異なり、業務量の増加に合わせて必要な人員や作業時間も増えやすい状況でした。

そこで、現場の業務を止めずに仕事の流れを整理し、優先順位をつけて業務標準化とデジタル化を進めることを目標としました。

同時に、社員の改善活動を人事評価制度と連動させ、会社全体で課題解決に取り組む仕組みを導入しました。

その結果、社員の属人化解消に対する意識が高まり、経営課題の改善が進み、売上4億円、利益2億円の増加につながりました。

企業概要

所在地:東京都
業種:総合アウトソーシング事業
主なサービス:バックオフィス、物流、コールセンター
従業員数:780名
主な課題:慢性的な人手不足、業務の属人化、複数拠点の業務標準化、業務量増加による利益率低下

主な改善成果

売上:4億円増加
利益:2億円増加
組織面:社員の改善意識向上、業務の属人化改善、組織全体での課題解決の促進

※本事例における成果であり、すべての企業で同様の結果を保証するものではありません。

この企業では、顧客ごとに異なる業務を柔軟に受託できることが強みでした。

しかし、サービスや拠点が増えるにつれて、現場の負担が大きくなり、業務の効率化が追いつかない状況が生まれていました。

課題① 慢性的な人手不足で現場の負担が増えていた

バックオフィス、物流、コールセンターなど、さまざまな現場で人材の確保が重要な課題となっていました。
新しい業務を受託しても、対応できる社員が不足すると、既存社員への負担が大きくなります。
人員を増やすことだけに頼らず、業務の進め方そのものを改善する必要がありました。

課題② 顧客ごとに業務仕様が異なり、属人化していた

顧客企業ごとに作業手順、報告方法、対応時間、品質基準などが異なっていました。
そのため、特定の顧客に詳しい社員でなければ対応できない業務が増え、担当者の不在時や異動時に引き継ぎが難しくなっていました。

課題③ 業務量が増えるほど利益率が圧迫されていた

新しい案件を受託するたびに、個別対応や確認作業が増える傾向がありました。
売上が増えても必要な作業時間や人件費が増加するため、利益が十分に残りにくい状況でした。

課題④ 複数拠点で業務の進め方が統一されていなかった

同じような業務でも、拠点や担当部署によって作業方法が異なることがありました。
成功した改善方法が他の拠点に共有されにくく、会社全体で効率化を進めることが難しくなっていました。

課題⑤ 業務のデジタル化が十分に進んでいなかった

紙や手入力、個別の管理表などが残る業務では、情報の転記や確認に時間がかかります。
既存業務の整理が追いつかず、どの業務からデジタル化すべきかを判断しにくいことも課題でした。

顧客ごとの個別対応が増えやすい

アウトソーシング事業では、顧客の要望に合わせた柔軟な対応が求められます。

しかし、案件ごとに独自の作業方法が増えると、社員教育や業務管理に必要な時間が増加します。

現場の経験が組織全体で共有されにくい

経験豊富な社員が効率的な作業方法を知っていても、そのノウハウが他の部署や拠点へ共有されなければ、会社全体の生産性は高まりません。

業務量と人件費が連動しやすい

業務を受託するたびに人員を増やす仕組みでは、売上が伸びても人件費が増加し、利益率が改善しにくくなります。

デジタル化の前に業務整理が必要になる

業務の進め方が統一されていない状態でシステムを導入しても、非効率な作業が残る場合があります。

まず業務を見える化し、標準化できる部分を整理することが重要です。

今回の企業では、現場の稼働を維持しながら業務を整理し、優先順位の高いものから段階的に標準化とデジタル化を進める方針を立てました。

具体的には、次のような改善策を組み合わせることが重要です。

解決策① 全社の業務を棚卸しする

バックオフィス、物流、コールセンターなど、各部門の業務内容と作業手順を整理します。
どの業務に時間がかかり、どこで属人化が起きているのかを明確にします。

解決策② 改善する業務の優先順位を決める

すべての業務を一度に変更するのではなく、作業時間、発生頻度、利益への影響などを確認します。
改善効果が期待できる業務から段階的に取り組みます。

解決策③ 顧客ごとの業務仕様を整理する

顧客固有の対応と、他の案件でも共通化できる作業を分けて整理します。
必要な個別対応を残しながら、共通部分の標準化を進めます。

解決策④ 作業手順と品質基準を統一する

業務マニュアル、確認項目、報告手順などを整備します。
担当者が変わっても一定の品質で対応できる体制を目指します。

解決策⑤ 複数拠点の成功事例を共有する

作業時間を短縮できた方法や、ミスを減らした取り組みを他の拠点にも共有します。
一つの現場の改善を会社全体の成果につなげます。

解決策⑥ 優先度の高い業務からデジタル化する

入力作業、進捗管理、報告業務などを整理し、デジタル化に適した業務から見直します。
システム導入そのものを目的にせず、作業時間の削減を目指します。

解決策⑦ 業務量と作業時間を見える化する

案件別・部署別の作業時間や処理件数を把握します。
業務負荷の偏りを確認し、適切な人員配置や業務改善につなげます。

解決策⑧ 新人教育と引き継ぎを標準化する

教育資料や業務マニュアルを整備し、新人が仕事を覚えやすい環境をつくります。
特定のベテラン社員だけに教育を依存しない体制を目指します。

解決策⑨ 業務改善を社員個別の目標に設定する

マニュアル整備、作業時間の削減、情報共有、業務のデジタル化などを社員の目標に組み込みます。
会社の課題を社員全員で解決する仕組みを整えます。

解決策⑩ 目標達成度を人事評価と賞与に反映する

社員が取り組んだ改善活動の達成度を確認し、評価や賞与へ反映します。
日々の業務をこなすだけでなく、仕事の進め方を良くする行動も評価します。

会社の経営課題を社員の目標につなげる

今回の組織改革で大切にしたのは、業務の属人化解消を経営者や管理職だけの仕事にしないことです。

例えば、現場社員には作業手順の改善、管理職には複数拠点でのノウハウ共有、事務担当者には入力作業の効率化など、役割に応じた目標を設定します。

面談で改善活動を支援する

目標を設定した後は、上司との面談で進捗や課題を確認します。

社員が改善に取り組みやすいよう、必要な支援や業務の進め方を一緒に考えることが重要です。

改善への努力を賞与へ反映する

売上や処理件数だけでなく、業務の標準化、作業時間の削減、後輩育成、ノウハウ共有なども評価します。

会社目標 → 部署目標 → 社員個別目標 → 評価面談 → 賞与

この流れを連動させることで、社員が自分の担当業務だけでなく、会社全体の生産性や利益を意識して行動しやすくなります。

売上4億円・利益2億円の増加

社員が業務の属人化解消に主体的に取り組むようになり、会社全体で課題改善が進みました。

その結果、売上4億円、利益2億円の増加につながりました。

社員の改善意識が高まった

社員が業務の進め方を見直し、ノウハウ共有や標準化に取り組む意識が高まりました。

業務の効率化と利益改善につながった

業務の棚卸しと標準化を進めることで、特定の社員に依存しにくい体制づくりにつながりました。

デジタル化についても、業務の優先順位を整理し、段階的に進める考え方を取り入れました。

今回の考え方は、総合アウトソーシング企業だけでなく、複数の部門や拠点を持つ企業にも参考になります。

例えば、物流会社、倉庫業、コールセンター運営会社、事務代行会社、人材派遣会社、製造業、建設業、IT企業などです。

特に、次のような経営課題を抱える企業に役立ちます。

人手不足が続いている

社員が増えても利益が伸びない

業務が特定の社員に集中している

拠点ごとに仕事の進め方が異なる

マニュアルを作っても活用されない

デジタル化を進めたいが、何から始めればよいか分からない

受注が増えるほど現場の負担が大きくなる

社員が自ら改善に取り組む組織をつくりたい

全国の企業に対して、業種や組織規模に合わせた支援が可能です。

「人手不足で現場の負担が大きい」

「売上が増えても利益が残らない」

「拠点ごとに業務の進め方が違う」

「特定の社員がいないと仕事が進まない」

「社員が自ら業務改善に取り組む会社にしたい」

このようなお悩みがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

人手不足や業務の属人化を改善するためには、単にシステムを導入するだけでなく、社員が自ら仕事の進め方を見直す仕組みをつくることが大切です。

当事務所では、経営心理の考え方と人事評価制度を活用し、会社の課題を社員一人ひとりの目標につなげる組織改革を支援しています。

業務の標準化、社員の意欲向上、生産性向上、利益改善について、一緒に考えてまいります。

全国の企業様からご相談を承っています。

ご相談はこちらからお送りいただけます。

Q
アウトソーシング企業で業務が属人化する原因は何ですか?
A

顧客ごとに業務仕様が異なり、担当者独自の作業方法や判断が増えやすいためです。業務手順やノウハウが共有されないと、特定の社員に依存する状態が生まれます。

Q
人手不足でも業務の効率化は進められますか?
A

はい。まず業務を棚卸しし、作業時間が長い業務や繰り返し発生する業務から改善することが重要です。現場の稼働を維持しながら、優先順位をつけて標準化やデジタル化を進める方法があります。

Q
複数拠点の業務を標準化するには何から始めればよいですか?
A

各拠点の業務内容と作業手順を整理し、共通化できる業務と顧客固有の対応を分けることから始めます。そのうえで、効果の高い改善方法を他の拠点へ共有していきます。

Q
人事評価制度は業務の属人化解消に役立ちますか?
A

マニュアル整備、ノウハウ共有、業務改善、後輩育成などを社員個別の目標に設定し、その達成度を評価・賞与に反映することで、改善活動を継続しやすくなります。

Q
業務のデジタル化だけで利益率は改善しますか?
A

デジタル化だけで利益率の改善が保証されるわけではありません。業務の棚卸しや標準化を行い、作業時間の削減や品質向上につながる業務からデジタル化することが重要です。

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表

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