
担当者によって違う作業方法を仕組みに変える|業務標準化と人事評価の連動で売上5,200万円・利益2,500万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
清掃・設備メンテナンス会社の属人化を減らし、品質と利益を安定させる組織づくり
「同じ作業でも、社員によって時間が違う」
「ベテラン社員でないと安心して任せられない」
「担当者によって仕上がりに差が出る」
「仕事は増えているのに、思ったほど利益が残らない」
ハウスクリーニングや業務用設備の取替・メンテナンスを行う会社では、このようなお悩みが起こることがあります。
今回ご紹介するのは、東京都でハウスクリーニングや業務用設備の取替・メンテナンスを行う従業員21名の企業です。
現場では社員それぞれが経験を積み、高い技術を身につけていました。
一方で、作業方法や判断が社員個人の経験に依存していたため、作業品質や必要時間にばらつきが生じていました。
そこで、作業工程を標準化し、マニュアルを整備。
さらに、
「誰が担当しても一定水準の品質と作業時間を目指せる仕組みをつくる」
ことを社員一人ひとりの目標に設定し、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消への意識が高まり、会社の課題改善が進み、
売上 5,200万円増加
利益 2,500万円増加
につながりました。
お客様が抱えていた課題
この企業では、ハウスクリーニングから業務用設備の取替・メンテナンスまで、現場での技術と判断が必要なサービスを提供していました。
一方で、次のような課題がありました。
社員によって作業手順が違う
同じ作業でも必要時間に差がある
仕上がり品質が担当者によって変わる
ベテラン社員しか判断できない場面がある
新人教育が教える社員の経験に依存する
作業の注意点やコツが十分に共有されていない
繁忙期になると一部の社員に仕事が集中する
そのため、案件数が増えても作業時間や人件費も一緒に増え、利益率を高めにくい状態になっていました。
大切なのは、
「もっと早く作業してください」
と社員に求めることではありません。
なぜ社員によって作業時間や品質に差が出るのかを整理し、優秀な社員の作業方法を会社全体で活用できるようにすることです。
清掃・設備メンテナンス会社で属人化が起こりやすい理由
清掃や設備メンテナンスでは、現場ごとに建物、設備、汚れ方、作業環境などが異なります。
そのため、経験豊富な社員ほど、
「この状態なら、先にここから作業したほうが早い」
「この設備では、この部分を確認したほうがよい」
「この作業では、ここに注意するとやり直しを防げる」
といった判断ができるようになります。
これは会社にとって大切な財産です。
しかし、その知識が社員本人の中だけにあると、
ベテラン社員に仕事が集中する
↓
新人へ仕事を任せにくい
↓
ベテラン社員がさらに忙しくなる
↓
案件を増やせない
↓
売上と利益の成長が止まる
という状態になりやすくなります。
属人化を解消するとは、ベテラン社員の技術を否定することではありません。
その優れた経験を、
「個人のノウハウ」
から
「会社全体のノウハウ」
へ変えていくことです。
清掃・設備メンテナンスの属人化で起こりやすい10の課題
1.社員によって作業手順が異なる
2.同じ作業でも必要時間に差が出る
3.担当者によって仕上がり品質が変わる
4.ベテラン社員に難しい仕事が集中する
5.新人教育の内容が教える人によって違う
6.作業上の注意点が十分に共有されない
7.ミスや手戻りが繰り返し発生する
8.担当者が休むと対応できない仕事がある
9.案件数を増やすほど人手が必要になる
10.売上が増えても利益率を高めにくい
特に注意したいのは、
「ベテラン社員が頑張れば何とか仕事が回る」
という状態です。
現在は問題がなくても、その社員が休職・退職した場合や、急に案件が増えた場合に属人化が一気に表面化する可能性があります。
作業品質と生産性を高める10の取り組み
1.作業工程を見える化する
現場到着から作業終了までの流れを整理します。
2.作業前の確認項目を統一する
設備、作業場所、注意点などを共通化します。
3.基本的な作業手順を決める
誰が担当しても迷いにくい流れをつくります。
4.ベテラン社員のコツを共有する
作業を早く、正確に行う方法を整理します。
5.チェックリストを作る
確認漏れや作業忘れを減らします。
6.作業時間を記録する
どの作業に時間がかかっているのか把握します。
7.どの作業に時間がかかっているのか把握します。
文章だけでは伝えにくい作業方法も共有します。
8.新人教育の内容を統一する
「誰に教わるか」で教育内容が変わらないようにします。
9.改善事例を社内で共有する
時間短縮や品質改善につながった工夫を会社に残します。
10.業務改善を人事評価する
標準化や後輩育成も正式な社員目標として評価します。
マニュアル化で「誰が担当しても安心」を増やす
現場仕事では、
「すべてをマニュアル通りにはできない」
という場面があります。
確かに、現場によって状況は異なります。
しかし、すべてを標準化する必要はありません。
例えば、
現場確認
↓
作業準備
↓
基本作業
↓
品質確認
↓
片付け
↓
お客様への説明
↓
作業記録
といった基本的な流れは共通化できます。
さらに、
必要な道具
安全確認
品質基準
作業終了時の確認
問題が発生した場合の報告方法
なども標準化できます。
そのうえで、現場ごとの特殊な状況は経験豊富な社員が判断します。
つまり、
「標準化できる部分は仕組みにする」
「専門的な判断は社員の経験を活かす」
という考え方です。
これにより、社員の技術を活かしながら、会社全体の作業品質を安定させやすくなります。
会社の課題を社員目標と人事評価につなげる
業務改善は、経営者が、
「もっと効率よくしてください」
「新人に仕事を教えてください」
と伝えるだけでは進まないことがあります。
現場が忙しいほど、目の前の作業が優先されるためです。
そこで、
・作業工程を標準化する
・マニュアルを作成する
・作業時間を短縮する
・ミスや手戻りを減らす
・品質を安定させる
・新人教育を行う
・ベテラン社員のノウハウを共有する
・他の社員でも担当できる仕事を増やす
・現場の改善提案を行う
・会社全体の利益につながる改善をする
といった内容を社員一人ひとりの目標へ落とし込みます。
そして、その達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。
会社の課題
↓
社員の目標
↓
改善行動
↓
作業時間短縮・品質向上
↓
生産性向上
↓
評価・賞与
という流れです。
これにより、
「自分がたくさん仕事をこなす人」
だけでなく、
「他の社員も効率よく仕事ができる仕組みをつくった人」
も評価できます。
売上5,200万円・利益2,500万円増加につながった事例
今回の企業では、業務の標準化とマニュアル整備を進め、作業の再現性を高めることを社員の目標へ設定しました。
さらに、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員自身が、
「自分しかできない仕事を抱える」
のではなく、
「どうすれば他の社員も同じようにできるか」
を考えるようになりました。
会社の課題改善が進んだ結果、
売上 5,200万円増加
利益 2,500万円増加
につながりました。
重要なのは、単純に、
「もっと早く作業してください」
と求めたわけではないことです。
作業方法そのものを見直し、
「品質を保ちながら、どうすれば少ない時間で仕事ができるのか」
を社員の目標にしたことがポイントです。
このような企業のご相談に対応しています
今回の考え方は、ハウスクリーニング会社や設備メンテナンス会社だけに限定されません。
清掃業、設備工事業、建設業、製造業、修理業、介護・福祉、飲食業など、現場社員の経験が仕事の品質を左右する企業にも活用できます。
特に、
「ベテラン社員に仕事が集中している」
「社員によって作業時間が違う」
「担当者によって品質に差がある」
「新人がなかなか育たない」
「売上は増えているのに利益が残りにくい」
という企業では、仕事の属人化が会社の成長を妨げていないか確認することが大切です。
人事評価制度を「社員を採点する制度」だけではなく、「会社の課題を社員全員で解決する仕組み」として活用することで、属人化解消、人材育成、生産性向上、品質安定、利益改善を一緒に進めやすくなります。
全国のさまざまな業種の企業に対応しています。
現在の組織、人事評価、業務の属人化などについてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
現場ごとに状況が異なり、作業方法や判断がベテラン社員の経験に依存しやすいためです。共通する作業工程や判断基準を整理することで属人化を減らせます。
できます。すべてを同じ方法にするのではなく、事前確認、作業準備、基本作業、品質確認、報告など共通する工程を標準化します。
作業ごとの時間を把握し、時間がかかる原因や手戻りを見つけることが重要です。成果を出している社員の作業方法を共有することも生産性向上につながります。
できます。マニュアル整備、作業時間短縮、品質改善、後輩育成、ノウハウ共有などを社員目標に設定し、達成度を人事評価と賞与へ反映する方法があります。
会社の課題から社員の目標を設定することが重要です。作業効率、品質改善、教育、属人化解消など利益につながる改善行動を評価することで、社員の成長と会社の業績改善を同じ方向へつなげやすくなります。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
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