
広告運用の業務プロセスと判断基準を標準化し、人事評価で改善を
継続。売上4,600万円・利益2,300万円増加につながった事例
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
広告運用を仕組みに変え、担当者が変わっても成果を出せる組織づくり
「広告運用の成果が担当者によって違う」
「優秀な担当者が休むと判断できる人がいない」
「広告運用のノウハウが個人の頭の中にある」
「新人が一人で運用できるまで時間がかかる」
「担当者が変わると成果も変わってしまう」
デジタル広告の運用を行う会社では、このようなお悩みが起こることがあります。
今回ご紹介するのは、東京都でデジタル広告の内製化支援や運用代行、広告運用の教育、業務フロー設計などを行う従業員18名の企業です。
広告運用に関する高い専門性を持つ一方、運用方法や判断基準が担当者の経験に依存しやすく、担当者交代や事業拡大の際に同じ成果を再現しにくいことが課題となっていました。
そこで、広告運用の業務プロセスや判断基準を見える化・標準化し、その改善を社員一人ひとりの目標へ設定。達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消への意識が高まり、会社の課題改善が進み、売上4,600万円、利益2,300万円の増加につながりました。
お客様が抱えていた課題
東京都で、デジタル広告の内製化支援、広告運用代行、教育、業務フロー設計、伴走支援などを行う従業員18名の企業です。
お客様の状況に合わせて広告運用を改善できることが強みである一方、日々の運用や改善判断が担当者の経験に依存しやすい状態になっていました。
具体的には、
・広告運用の進め方が担当者によって異なる
・改善判断の基準が統一されていない
・成果を出す社員の方法が十分に共有されていない
・担当者によって広告成果に差が出る
・顧客ごとの運用ノウハウが担当者に集中する
・担当者交代時の引き継ぎに時間がかかる
・新人が一人で運用できるまで時間がかかる
・成功事例が他案件へ十分に活用されない
・案件が増えるほど優秀な社員へ仕事が集中する
・社員数を増やしても成果を再現しにくい
という課題がありました。
そこで、「優秀な広告運用担当者を増やす」だけではなく、「優秀な社員の判断方法を、他の社員も活用できる会社の仕組みに変えること」を重要な課題としました。
広告運用で属人化が起こりやすい理由
広告運用では、同じ方法をすべてのお客様へ当てはめればよいわけではありません。
お客様によって、
・商品やサービス
・対象となる顧客
・広告予算
・広告の目的
・過去の運用実績
・問い合わせ後の営業体制
などが異なります。
そのため、経験豊富な担当者ほど、
「この数字が悪化したら、ここを確認する」
「この広告なら、この訴求を試す」
「この段階では予算を増やさない」
といった判断を自然に行っています。
これは会社にとって大切な財産です。
しかし、その判断基準が本人の頭の中にしかなければ、
「この案件は○○さんにしか任せられない」
という状態になります。
大切なのは、担当者の専門性をなくすことではありません。
優秀な担当者が何を見て、どのように判断しているのかを整理し、会社全体で活用できる状態にすることです。
広告運用の属人化で起こりやすい10の課題
1.担当者によって広告成果に差が出る
2.改善判断の基準が統一されない
3.成功した運用方法が共有されない
4.顧客情報が担当者個人に集中する
5.担当者交代によって成果が変わる
6.新人育成に時間がかかる
7.同じような問題を案件ごとに繰り返す
8.優秀な社員へ案件が集中する
9.案件数を増やすほど人手が必要になる
10.売上を増やしても利益が伸びにくくなる
特に注意したいのは、
「優秀な担当者が成果を出しているので問題ない」
という状態です。
今は順調でも、その社員の退職や異動、案件数の急増によって、それまで見えていなかった属人化が表面化することがあります。
広告運用を仕組みに変える10の取り組み
1.運用開始までの流れを統一する
目的、対象顧客、予算、目標など、最初に確認する項目を整理します。
2.確認する数字を明確にする
担当者によって見る数字が変わらないよう、基本的な確認項目を決めます。
3.判断基準を言葉にする
数字が変化した際に、何を確認し、どう判断するのかを共有します。
4.改善方法を整理する
広告文、画像、対象顧客、予算など、改善する項目を整理します。
5.成功事例を蓄積する
どのような広告で、どのような改善が成果につながったかを残します。
6.失敗事例も共有する
成果が出なかった理由も、次の案件に活用できる会社の財産にします。
7.顧客ごとの情報を共有する
担当者以外でも運用状況を確認できる状態をつくります。
8.新人教育を段階化する
何を覚え、どこまでできれば一人で担当できるのかを明確にします。
9.定型業務を効率化する
報告、確認、集計など、繰り返し行う仕事を見直します。
10.仕組みづくりを人事評価する
標準化、ノウハウ共有、後輩育成、業務改善などを正式な評価対象にします。
広告運用を「担当者の感覚」から「会社の仕組み」へ変える
広告運用を標準化する際、すべての広告を同じ方法で運用する必要はありません。
例えば、
顧客の目的確認
↓
広告目標の設定
↓
対象顧客の整理
↓
広告作成
↓
配信開始
↓
数値確認
↓
課題分析
↓
改善
↓
成果確認
↓
顧客への報告
という基本的な流れは共有できます。
そのうえで、お客様ごとの商品や広告目的に合わせて個別に判断します。
ポイントは、
「何を標準化するか」
と
「どこを担当者が判断するか」
を分けることです。
さらに、成果を出している担当者について、
「どの数字を見ているのか」
「どの段階で改善しているのか」
「何を根拠に判断しているのか」
を整理します。
これによって、これまで「経験」や「センス」と呼ばれていたものを、他の社員が学べるノウハウへ変えていきます。
人事評価で属人化解消を社員の目標にする
経営者が、
「運用方法を共有してください」
「新人を育ててください」
「マニュアルを作ってください」
と伝えるだけでは、顧客対応が忙しいほど改善活動は後回しになりがちです。
そこで、会社が解決したい課題を社員一人ひとりの目標へ設定します。
例えば、
・広告運用プロセスを標準化する
・判断基準をマニュアル化する
・成功事例を共有する
・失敗事例を共有する
・顧客情報を整理する
・新人担当者を育成する
・他の社員でも担当できる案件を増やす
・報告業務の時間を削減する
・運用品質のばらつきを減らす
・会社全体の利益につながる改善を行う
といった目標です。
そして、その達成度を人事評価で確認し、賞与へ反映します。
「自分自身が広告成果を出す社員」だけではなく、
「他の社員も成果を出せる仕組みをつくった社員」
も評価する考え方です。
これによって、ノウハウ共有や後輩育成を「時間があれば行う仕事」ではなく、正式な仕事として位置づけやすくなります。
売上4,600万円・利益2,300万円増加につながった取り組み
今回の企業では、広告運用の業務プロセスや判断基準を整理し、担当社員個人に依存していたノウハウを会社全体で共有できる形へ変えていきました。
さらに、こうした標準化や業務改善を社員一人ひとりの目標へ設定し、その達成度を人事評価と賞与へ反映しました。
その結果、社員の属人化解消に対する意識が高まり、会社の課題改善が進み、
・売上4,600万円増加
・利益2,300万円増加
につながりました。
重要なのは、社員へ単純に、
「もっと広告成果を上げてください」
と求めたのではないことです。
「どうすれば担当者が変わっても成果を出せるか」
「どうすれば優秀な社員の判断方法を他の社員も使えるか」
「どうすれば案件が増えても品質を維持できるか」
という会社の課題そのものを、社員の目標にしたことがポイントです。
この仕組みが役立つ企業
今回の考え方は、広告運用会社だけに限定されません。
Webマーケティング会社、SNS運用会社、Web制作会社、コンサルティング会社、IT企業、営業会社、人材会社など、専門的な知識や判断を必要とする企業にも応用できます。
特に、
「優秀な社員に案件が集中している」
「担当者によって成果に差がある」
「新人がなかなか育たない」
「担当者が辞めるとノウハウまで失われる」
「社員を増やしても利益が思うように伸びない」
という企業では、業務の属人化が会社の成長を妨げていないか確認することが大切です。
専門性の高い社員がいることは、会社の大きな強みです。
その知識を個人だけの財産にせず、組織全体の財産へ変えることで、社員の成長と会社の成長を同時に目指せます。
ご相談について
人事評価制度は、社員の売上や成果だけを見る制度ではありません。
会社が今解決したい課題を社員一人ひとりの目標へ落とし込み、その改善行動を評価することで、
業務の標準化
↓
ノウハウ共有
↓
人材育成
↓
属人化の解消
↓
生産性向上
↓
利益改善
という流れをつくることができます。
「広告運用が特定社員に集中している」
「担当者が変わっても成果を安定させたい」
「広告運用の判断基準を会社に残したい」
「新人を早く育成したい」
「人事評価制度を会社の業績向上につなげたい」
このようなお悩みがございましたら、まず「誰に、どの業務やノウハウが集中しているのか」を整理するところから、丁寧にお手伝いいたします。
全国の企業に対応しております。
ご相談はこちらからお送りいただけます。
よくあるご質問 FAQ
広告の改善方法や判断基準、顧客情報などが特定社員に集中し、その担当者以外では同じ成果を再現しにくい状態です。
できます。広告内容そのものを同じにするのではなく、目的確認、数値確認、課題分析、改善、報告など共通する業務プロセスを標準化します。
成果を出している担当者が「どの数字を見て、何を根拠に判断し、どのような改善を行ったのか」を具体的に整理し、成功事例として共有することが有効です。
業務標準化、マニュアル作成、成功事例共有、後輩育成、業務時間削減などを個人目標に設定し、達成度を評価・賞与へ反映することで改善を継続しやすくなります。
案件ごとの運用を担当者個人だけに任せず、基本プロセス、判断基準、成功事例、顧客情報を共有することが重要です。担当者が変わっても一定水準の運用ができる体制を整えることで、事業を拡大しやすくなります。
この記事を書いた人

土山 誠
経営アドバイザー合同会社 代表
ブランディング戦略立案の仕事は、企業ごとに課題や方向性が異なるため、高度な提案力や企画力が求められます。
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